【感想・ネタバレ】わたしのあのこ あのこのわたしのレビュー

あらすじ

小学5年生の秋は、友だちのモッチの家へ遊びに行った時、大切なレコードをモッチの弟に傷つけられてしまった。秋は、弟を止めなかったモッチが悪いと思うようになる。そして、モッチは自分の考えをはっきりと言えないところも、前から良くないと思っていた。秋は、モッチへのいじわるな気持ちが広がっていくのを止めることができなかった。モッチは、レコードのことで怒っている秋ちゃんをずっと気にしていた。もう自分のことを許してくれないかもしれないと思っていた。秋ちゃんに「レコードを傷つけてごめんなさい」という手紙を書きながら、前に秋ちゃんからもらった手紙のことを思い出した。秋ちゃんは、「友だちになって」という手紙をくれたのに、モッチは短い返事を書いた手紙を、結局渡せずにいた……。ささいな出来事をきっかけに離れていくふたりが、再び心を通わせるまでを描いた物語。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

小学校高学年になり、無邪気に喜怒哀楽できなくなったときの気持ちを思い出す。主役が2人の往復書簡のような小説、字のフォントを変えてわかりやすく表現されていた。

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2022年10月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ささいな出来事をきっかけに離れていく秋とモッチ。再び心を通わせるまでを描いている物語。章ごとに文字が変わり、それぞれの目線で書かれている。こういう作品好きです。

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2021年03月01日

Posted by ブクログ

日常の中のささやかなトラブル、小学生女子二人の二つの視点で話は進む。

いろいろなことを思い出したり。
こんな時はこう感じたよな、クラスの関係性は色々と窮屈だったよな、些細なことが気になったな。
自らの日常にも思いが及ぶ、あの時、あの子はどう感じたのかな、こんな風に心震わせていたのかな。
大きな展開はないが心の機微や内面を丁寧に追っている。
ああ、物語を読むって大切、と思う。
つい目に見えていることのみで過ぎてしまう毎日の、その奥に思いを馳せるきっかけをあらためて与えてくれる。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

小学生、中学生の頃には戻りたくない。
傷付いた分、傷付けて来たはずだ。
はっきり覚えている気持ちや光景がある。何年経っても消えることはない。
それら全てでは無いけれど、救われた気がした。
人間関係の中での気持ちのバランスを取るのは難しいことだ。小さい頃はその練習なんだろうけれど、つらいし、大変。時間が経ってから答えがわかる事が多い。
それを乗り越えて今がある。時間が掛かったけれど。

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2024年08月28日

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6年。秋とモッチ、それぞれの視点で広がる感覚と違いを、学校の生活や人間関係、そして2人の関係の中で描く。2人のそれぞれの感覚の繊細さがリアルで、共感できるところや、人の感覚と見え方の違いが体験できるところがとてもよい。5年の教科書本ではあるが、感覚のニュアンスやボリュームを読みこなせる力がつく頃におすすめしたい。

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2024年05月01日

Posted by ブクログ

そでの部分には、右(始まり)曽良秋(ソラアキ)がモツチに書いた手紙が書かれている。
「わたし、持沢さん友だちになりたいな、と思ってます。」そでの左(終わり)には、持沢香衣(もちざわかい)からの返事がある。「『友だちになってください』と書いていました。その気持ちはいまも同じです。

R6年度の小5年の教科書掲載本。舞台は小学校で主人公2人は5年生。アキは4年生で転校して5年生でモツチと同じくクラスになって静かなモツチに惹かれて、ゴールデンウィーク明けにそでの手紙を渡した。

アキが道夫くんから貰ったビートルズのドーナツ盤をもっちの父親の部屋のレコードプレイヤーで聞いていた。そこにモツチの弟の新くんがやって来て、レコードに傷を付けて仕舞う。アキはその日、何でも持っているモツチにモヤモヤしてしまう。
アキは結婚式場で働くお母さんとアパートの2人暮らし。お母さんはお父さんの道夫くんとは結婚していない。時々アキは道夫くんに会いに行く。
モツチはお父さん、お母さん、弟の新くんの4人暮らし。お母さんは翻訳の仕事を家でしていて、アキが遊びに行くと手作りのマフィンを焼いてくれる。

アキとモツチが交互に語る形で物語は進行していく。(フォントが違うので分かり易い)アキは植物が好きで一人でも平気。モツチは家の三角の庭にあるヤブツバキの下に置いてあるガーデンチェアに座って道を眺めるのが好き。
レコードの傷を許せないアキはモツチと距離が出来てしまうがー。
表紙のデザイン、心情を綴る感じ、児童書というよりもYAの印象。

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2024年02月26日

Posted by ブクログ

秋はお母さんと二人暮らし。お父さんの「道夫くん」とは時々会う。ある日、友だちのモッチの家に、道夫くんからもらったレコードを持って行き、一緒に聞いていたら、弟の新くんがレコードに傷をつけてしまう。秋はモッチに怒ってしまうが…。
子どもたちの鋭い観察眼、柔らかい心、前に向かう力…さりげなく力強い物語。

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2021年03月26日

Posted by ブクログ

意地悪になっちゃう感じ、友達に苛立っちゃう感じが、すごくリアルに蘇る。
大きなことが起きるわけではないのに、心に残るお話。

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2024年11月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

結婚しないことを選んだ両親のもとで育った秋。時々会う父親から貴重品だともらったビートルズのシングルレコードを、プレーヤーがあると言うモッチの家でかけていたら、弟の新くんに傷をつけられてしまう。
好きな子が同じ事もあり、秋はもやもやしてモッチにひどい言葉をぶつけてしまう。
秋の気持ちもわかるし、モッチの気持ちもわかる、

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2024年02月07日

Posted by ブクログ

“人の心は一色じゃない。”
“『ほんとうの気もち』なんてあるのかな。”
大人になってようやく分かってきたことを、すんなりと言ってくれる…

そう、そうなんです。
きっとどこかでみんな気づいてる。
誰もが、秋ちゃんみたいな部分、モッチみたいな部分、大沢さんみたいな部分を持っている。

表紙背表紙、カバーのそでの構成が上手い。自分が手紙を受け取ったような気持ちになれる。あらすじでないのが逆に気になる(と私は思うけど、どうだろう?)

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2023年12月08日

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