【感想・ネタバレ】シェルフ・ライフ カイロで革新的な書店を愛し育て、苦悩した記録のレビュー

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Posted by ブクログ

全くノーチェックだったのだけれど、本屋さんの棚で気になって手に取った。そういう出会いを作ってくれるのが、リアル本屋さんのいいところだよね、やっぱり。

エジプト・カイロで、女性が、モダンな本屋さんを作り経営する。もちろん知らないことがたくさんで面白いのだけれど、どこもそうなのねーと思うところもあり。うまくいったことも、失敗して苦悩したことも少なくないだろうけれど、そうだよ、次はもっとうまく失敗しよう、と思えたらいい。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

この本は、性別や文化的背景など様々なハードルを乗り越えて、書店を根付かせることに成功した著者の記録である。単なる経済的成功を超えて、読書文化が希薄な地域で、読書の楽しみを浸透させたそのことが彼女達の真の成果ではないだろうか。
第一章の最後にジャネット・ウィンターソンの言葉が引用されている。「自分自身と自分の世界がちょうどよい大きさであること、そして自分も自分の世界もその範囲は決して固まっていないことを知っておくのは、人が生き方を考える時に貴重な手がかりになるだろう。」この言葉は、他者との関わりの中で主張し、妥協し、そして新しい何かを作っていくのに非常に大切なことだと、この本を通して実感することになった。
「失敗したら、もう一度失敗すればいい。ただし今度はうまく失敗するのだ。」と彼女は言う。そうすることで、1歩ずつ前に進むことは、人生における成功ではないだろうか。

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

いい意味で期待を裏切られた本。

女性、中東、経営と、いかにも世間で注目されそうなファクターがありつつ、描かれているのは著者の書店経営者としての日常である。

共同経営者との議論、訪れる客との会話、時折話される家族(元夫や父母、姉)とのやり取りを通じ、読み進めるごとに彼女の人生を追体験しているかのような錯覚になり、更に言ったこともないエジプトの書店が目の前にくっきりと立ち現れる。

訳者の後藤氏は、たまたま紹介された本書に書かれている本屋に、エジプト留学中に何度も通ったとのこと。私も国も違えどイランではお気に入りの本屋に何度も通った経験があり、そのような運命的な出会いに共感するものがあった。

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2023年08月23日

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