あらすじ
かつては水産物の争奪戦で中国に敗れ問題になった「買い負け」。しかしいまや、半導体、LNG(液化天然ガス)、牛肉、人材といったあらゆる分野で日本の買い負けが顕著になっている。日本企業は、買価が安く、購買量が少なく、スピードも遅いのに、過剰に高品質を要求するのが原因。過去の成功体験を引きずるうちに、日本企業は客にするメリットのない存在になったのだ。調達のスペシャリストが目撃した絶望的なモノ不足と現場の悲鳴。生々しい事例とともに、機能不全に陥った日本企業の惨状を暴く。
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Posted by ブクログ
調達1年目であるが、著者の指摘は妥当であると感じた。
また悲惨さを憂うばかりでなく、提言もあったので参考になった。
特にフォーミュラ方式は、当たり前であると同時に、調達も営業も両者良しの考えだと思った。
転換できるなら転換していきたい
Posted by ブクログ
日本が特に半導体業界において、海外に負ける理由を綴った一冊。
半導体業界に詳しくはなかったが、日本の会社が注文が細かい割に意思決定が遅い(と海外の会社に思われている)実態を知ることができた。
Posted by ブクログ
たいして買わないくせに品質にはうるさい。だから供給量が減ったりコンテナが不足したりすると相手にしてもらえない。
日本人は、良いものを作りたい、良いサービスを提供したい、という根本的なマインドは維持したいが、過剰な品質要求(もはや経緯のわかる人がおらず目的を見失ったようなものが多い)は整理して、柔軟にならなければいけない。日本人の生産性が悪い原因は、そういうところにあると感じる。
Posted by ブクログ
2024.10.22
賃上げ
値上げ
インバウンド
全員納得の弊害
朝から晩まで働く弊害
有能人材が来ない
組織を動かすためには「人材」でないといけない
効率的かつ柔軟な意思決定
業務量を考える
→本当に必要なことなにか
しなくていいことがたくさんあるのではないか
日本はもうすでに世界から舐められている
やっていることがバカにされている
Posted by ブクログ
コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻なので物不足は一過性だと思ってましたが、まさか日本の停滞が影響しているとは。。。。
なんか衝撃すぎますね。
買い負ける要因には
⚫︎品質の要求が高い
⚫︎対応が遅い
など日本の悪しき習慣もある様です。
最終章に脱出するための提言とありますが要は今の状況を理解して、一人一人が意識改革をしなければ駄目という事です。
Posted by ブクログ
調達・購買コンサルタントの肩書きを持つ筆者が、自らの体験も含めて日本の買い負けの数々の事例とその対策を語る。
非常にわかりやすく、また自分の現在の業務に照らし合わせても、身につまされることばかりだ。全てにおいて共通している買い負けの原因は「意志決定の遅さ」「責任と権限の不明確さ」「過剰品質要求」だ。
これまで日本のモノ作りの強みだったものが、世界中の品質が底上げされて差別化が難しくなり、市場の変化(調達における緊急事態への対応含む)に追い付かなくなっている。
みんな頭で分かっていても、所属している場所のルールに縛られて自由に動けない。個々の企業内での権限委譲が必要だが、筆者は国による制度改革を提言している。
即断即決の重要性は分かるが、市場環境の理解や戦略無しで即決ありきでは大失敗することも肝に銘じておくべきだ。
Posted by ブクログ
大変面白かった。
「買い負ける日本」ってすごいタイトルだね。余談だけど、幻冬舎はこういうタイトルづけが巧い気がする。
さて、内容はというとタイトルの通り。半導体・LNG・牛肉・外国人材など、さまざまなリソースの獲得に関して、日本がかつてほど上手く行っていない、という話。
さらに、なぜ上手く行っていないのか。構造的・性質的な原因についても解説される。日本は注文が多いが買値が高いというわけではない、とか。
終盤は、日本の問題点に関するよくある話。現状維持バイアスが強いとか、根回しの文化とか。
物資の調達の研究に関して、筆者はその道のプロ。大変わかりやすく、それでいてしっかりと解説していく1冊。1読の価値あり。
Posted by ブクログ
買い負ける日本企業の惨状に絶句するが、さもありなんと感じる。納期を含め過剰品質を求める、誰も責任を取らないから行動まで時間をかける。過去のやり方にとらわれずになりふり構わず即断即決できる組織体制も必要なんだろうか。
Posted by ブクログ
私の商売でも日本は金払い悪いのに要求が多いと日本人の顧客からもよく聞く。また意思決定に時間が異常にかかる体質も外資と比べて買い負ける要因だなと実感している。問題提起としてすごく良い新書だと思った。
Posted by ブクログ
「買い負け」を通じて日本企業の体質を明らかにしつつ、問題を指摘し、未来への提言がされている。
まず、昨今品薄となり話題となった半導体や、木材等の買い負けの現状の実態が書かれていた。
買い負けの要因として、もちろん日本経済の低迷があるが、日本企業の判断の遅さや、要求の高さが、日本企業を相手にする際の手間と時間がかかり、海外企業から嫌がられていると指摘があった。
かつて高度経済成長に繋がった日本型システムが限界を迎えており、具体的には多層構造、品質追求、全員参加主義・全員納得主義の3つがある。
以前読んだ「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」(山口周)にもあったが、日本企業が付加価値の高い商品を開発するために、全ての商品が平均以上に進化した現代において、「原価云々ではなく、そのものにこれだけの価値があるからその値段で売る」といった品質ではなく価値の販売をしていかないといけない時代なんだと、改めて再認識できた。
Posted by ブクログ
第1章から第3章まではひたすら買い負ける状況に陥った日本について延々と語られる。これは斜陽の時代しか知らない身にとっても読み進めるのが辛い。ここで読むのを諦めてしまう人もいるかも知れない。
最後の第4章になってようやく現状から脱出する為の提言となるが、頷かされる事が多い。まずは最後から読んでそれから前に遡って行った方が精神衛生上いいかも知れない。
ブックファースト池田店にて購入。
Posted by ブクログ
サプライヤ・チェーン関連のコンサルタントである著者による「なぜ今の日本があらゆる物資で買い負けているのか?」を解説する本。
著者は日本メーカのバイヤー間ではよく知られた存在で、個人的にも何度か講演会や研修に参加したことがある。その際、著者の知見の広さと現場をよく知るコンサルタントとしての経験の深さに感心した。
本著もその感想に漏れず、様々な業界で同様に起こっている「日本企業の買い負け」という事象が幅広く紹介され、さらにそれらの業界の実務者へのヒアリングを通した実際的な理解がよくされていると思う。
著者は近年の日本の「買い負け」に関する短期的な要因として、Covid-19でタイトになった供給から急速に回復したことによる需給ギャップと、中国やインドといった新興巨大国の台頭を挙げている。
中長期的には日本経済の没落を挙げ、この傾向は日本の経済が持ち直さない限り続くとした。さらにその没落の下部構成を分析し、「多層構造」「品質追求の自己目的化」「全員参加・全員納得主義」を要素として切り出す。
その上で、著者の考えに基づくこれらを乗り越えるための提言が最後に書かれる。
本著は上記の構成となっているが、現状の「買い負け」の事例は幅広く、知らないことも多くあった。既知の事例に関してもよく整理されていると思う。
この原因の分析についてもよく整理できていると思う。ただし、統計的数値の分析から見たマクロな分析というよりは、実務(主に調達の現場)から見たときに調達購買力がない部分からの分析となっているため、注意が必要。
最後に提言について。
強引にまとめると「取引先との対等な関係を前提とした早期所要展開・トップ交流の実施」「全員主義からリスクをとった速い決断が可能な組織への脱却」「人材の流動性を高めて賃上げをする」となる。
どれも間違ってはいないが、抽象度が高く具体性に欠ける(人材流動性向上に関する退職金控除の縮小と、転職者への所得税減は具体的)。とはいえ、これらのざっくりとした方針を共有するだけでも有用だと思う。
重要なことは、現場で業務を回すビジネスマンが危機感を抱くことだ。それも、正確で現実的な危機感を。そうしてはじめて、色々なことを変えていける。
本著は、ことSCMに関わる人間にとって危機感を共有するための一助となるだろう。