あらすじ
スーザンは鉱物学者。企業のコンサルタントをしている。彼女がこの仕事についたのは、少しでもジェイクに近づきたかったから。ジェイク・メリット。宝石会社社長にして絶大なる権力を有する男。十五歳で出会った瞬間に恋に落ちた、スーザンの永遠の恋人だ。今、スーザンは夢がかなって、彼のもとで働くチャンスを手にした。この扉の向こうで、雇い主は新しいコンサルタントを待っている。スーザンは緊張に震えながら扉を抜けて部屋に入った。だが、彼女を待ち受けていたのは悲しい現実だった。ジェイクはスーザンの名前を聞いても、顔を見ても、話をしても、彼女と面識があることに気づかなかった。彼に結婚を申し込まれるなど、そのとき誰が想像しただろう。しかもそれは、後継者を得るためだけの愛のない結婚だった……。
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Posted by ブクログ
忘れられない女性がいる男性を好きになる、これほど辛い報われない恋はありません。
ヒロインのスーザンは鉱物学者で、企業のコンサルタントをしています。
彼女が新たに雇われたのは、宝石会社の社長。実は、彼こそが彼女の初恋の憧れの男性でもありました。しかし、彼には挙式一週間前に失った、今もなお忘れ得ない婚約者がいたのです。
―僕と結婚して欲しい。
やがて、彼からプロポーズを受けたものの、それは後継者を儲けるための便宜上の結婚だとスーザンは思いこんでしまいました。
男性側の徐々にスーザンの明るさ、聡明さ、優しさに惹きつけられていく過程が丹念に絵が描かれていました。ただ、それがあまりにも丁寧すぎて、二人の心理合戦というか、心の駆け引きだけで話が進んでいって、読んでいる方はもどかしい気になります。
それがこの物語りの良いところなのかしれませんが、話の大部分が二人の駆け引きで終わってしまう辺り、私は早く次に進んで欲しいと思ってしまいました。
結果としてはヒーローがスーザンを心から伴侶として求め愛していることが彼女にも伝わり、良かったです。
後、気になるのがヒロインが患った「子宮内膜症」について。これにかかったからといって、完全に子どもが産めなくなるわけではありません。なので、ラストの「もう子どもが産めない身体」という表現は適切ではないと思います。
Posted by ブクログ
ティーンエイジャーの頃に姉のボーイフレンドだったヒーローに恋をしていたヒロイン。
鉱物学者になり宝石会社を経営するヒーローの下で働くことになったが、再会してもヒーローが気付くことはなかった。
ヒーローは12年前に亡くした婚約者を愛しており今でも結婚する気はなかった。
しかし父親に後継者はまだかと何度もせっつかれており、ヒロインとならいい家庭を作れるのではと考えるプロポーズをする。
ここでヒロインに断る良識があってホッとした。
ヒーローも悪い人ではないし、会話のテンポもよくサクサク読めた。
その分最後が詰め込みすぎというかバタバタしていて、もっとその部分に頁を割いて欲しかったなぁ。
焦るヒーローは大好物なので(笑)
2人のその後が気になるんだけど、シリーズものらしいからそれを読めば分かるのかな。