あらすじ
実はカウンセラーもこんな心の問題を抱えている!
第一人者が実践してきた「自分で自分をケアする方法」をまとめて公開。
『セルフケアの道具箱』と一緒に読みたい、みんなのカウンセリング副読本。
ロングセラー『セルフケアの道具箱』の著者が、自ら実践しているセルフケアをまとめて大公開。カウンセラーを目指した経緯、さまざまな心理療法との出会いから、自らの不調・不安(多動、ギャンブル依存、喫煙癖、共依存の母親との関係etc…)に対して実践してきたコーピングまで、実体験に基づくセルフケアメソッドを惜しげもなく披露。『セルフケアの道具箱』と一緒に読みたい、みんなのカウンセリング副読本。イラスト・細川貂々。
《スキーマ療法では、過去のトラウマや今抱えている生きづらさ、その人の人生そのものについて語り合うことが多く、そういうとき、「先生(伊藤)のトラウマや生きづらさや人生についても知りたい」と思うクライアントが少なくないようで、問われれば、率直にお伝えするようにしています。 そのような私自身の自己開示によって、クライアントとの相互理解が進んだり、クライアント自身の自己理解が深まったりすることが少なくありません。読者が「まだ出会わぬクライアント」だとしたら、それらの方々に、私自身の実践や体験についてお伝えすることに、なにがしかの意味があるのではないか、と思うようになったのでした。》(「はじめに」より)
【本書の内容より】
●自動思考に対するマインドフルネスについての話……空に浮かぶ雲に自動思考をタイピング/シャボン玉かタンポポの綿毛をフーっと吹く/うんこのイメージ
●マインドフルネスの普段使いについての話……食べる/触る/においを嗅ぐ/歩く/家事/
●呼吸に親しみ、呼吸と仲良くすることについての話……待ち時間呼吸法/アロマ呼吸法/リフレッシュ呼吸法/
●「思い直し」の技術である認知再構成法についての話……「自動思考」と「助ける思考」を対話させる/つらい感情を受容し、ひたすら優しい言葉をかけ続ける/イメージのなかで納得のいくストーリーを作る/
●問題解決法という最強の対処法……翌朝の早起きが嫌で仕方がないときの問題解決/トイレ掃除をこまめにするための問題解決/難しい専門書を読み進めるための問題解決/痴漢撃退のための問題解決/母の入院先を見つけるときの問題解決/
●衝動的かつアディクション的な特性でいろいろやばかった話……ゲーム/競馬とカジノ/万引きで捕まっちゃった!/
●両親に巻き込まれ続けてきた話/
●私が実践しているスキーマ療法……早期不適応的スキーマを手放す/チャイルドモードへのアクセスとケア/
etc…
目次
第1章 こうしてカウンセラーになりました
「どうしてカウンセラーになったのか」の話 その1
「どうしてカウンセラーになったのか」の話 その2
認知行動療法との出会いとその後についての話 その1
認知行動療法との出会いとその後についての話 その2
認知行動療法との出会いとその後についての話 その3
スキーマ療法との出会いとその後についての話 その1
スキーマ療法との出会いとその後についての話 その2
第2章 困ったときのマインドフルネス
マインドフルネスとの出会いとその後についての話
自動思考とのつきあい方についての話
自動思考に対するマインドフルネスについての話
マインドフルネスの普段使いについての話 その1
マインドフルネスの普段使いについての話 その2
ネガティブな刺激に対するマインドフルネスについての話
呼吸に親しみ、呼吸と仲良くすることについての話
第3章 いまもこうして生きてます
「思い直し」の技術である認知再構成法についての話
問題解決法という最強の対処法についての話
エクスポージャー(曝露療法)をいろいろ試しちゃった話
試行錯誤しながら禁煙をなんとか続けているという話
衝動的かつアディクション的な特性があり、いろいろやばかった話
両親に巻き込まれ続けてきた話
私が実践しているスキーマ療法についての話
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
伊藤絵美先生の本は何冊も読ませていただいていて、『セルフケアの〜』も繰り返し読ませていただいています。
私にとって、とっても偉大な伊藤先生ご自身の経験や内面が赤裸々にまとめられており、こちらもバイブルになりそうです。
意外だな〜と感じたところや、伊藤先生もそうなんだ〜と親近感を感じたところも多々あり、読み応えたっぷりの一冊でした。
Posted by ブクログ
セルフケアメソッドを体系的に紹介する本だと思って借りた。実際はエッセイに近い本だった学びや共感が多かった。
嫌なことなどを勝手にどんどん考えてしまう自動思考を捨てるために嫌な考えを雲に乗せて吹き飛ばしたり、排泄物のように流すイメージを使う話は取り組みやすいと思った。
自分が嫌な目にあった時に、嫌な目に合わせた人間が不幸になればいいのに!と考えてしまうのは真面目な自分からするととても不謹慎だと感じていたが、ストレス解消になるならそれもそれでありだと思った。
実際にこの本を読んでいる時に会社の上司から理不尽に叱られて、ずっと頭の中でぐるぐると考えてしまうことがあったが、これは自動思考だから仕方がない、と認知することで多少楽になれた。
スキーマ療法の用語であるチャイルドモードの話もとてもわかりやすかった。チャイルドモードという自分の本音を大切にすることでストレスのない素直な選択ができそうだ。自分の中にある、バイアスのない素直な意思と向き合っていきたい。
マインドフルネスも気になっていたが、この本で学ぶことができた。
物事や体験を評価や判断せずにありのままに感じ取ることがマインドフルネスとして理解した。
大好きな食事や気が進まない家事などあらゆる場面ですいマインドフルネスを使って、新たな発見をしていきたい。
苦手なことこそ特にマインドフルに向き合って、克服していきたいと思った。
ハンカチにアロマオイルをつけて香りで落ちきを保つのもエレガントだし実践しやすそう。
といってもハンカチをヘビーユースしているのですぐにオイル落ちそうだな、と思ってしまうのだが笑
あえて苦手に取り組むエクスポージャーも面白いと思った。これは実際無意識に実践している気がする。
苦手なことこそ場数を踏めば克服できそう。
アラサーなのに大人数でのオフライン会議では緊張してしまうので、克服したいところだ。
作者の家族との関係やギャンブルにハマってしまう話、痴漢にあった時の対処法、進学や就職のことなど、一部共感できることもあり、体系的にセルフケアをまとめた本よりもかなり内容が頭に入りやすかった。
痴漢にあった時に安全ピンを刺す対策は広く女性に広めたいところだ。笑
筆者は鬱病発症後にこの本を書いて、認知行動療法的な効果もあったという話をしていたが、自分も一度人生についてどこかのタイミングで振り返ってみたい。
30歳になった時かな〜。