あらすじ
――城が愛してくれたのは、このわたしだけのはずだ。絢爛たる人工の色彩のなかで育った秀頼にとって、大坂城のなかだけが現実であり、安らぎにみちた世界であった。だが、太閤が逝ったあと、母である淀君がすべてをとりしきり、関白になるためだけの優雅な公卿教育を受けてきた秀頼が、恵まれていたといえるだろうか。旗印(権威の象徴)としてしか生きられない己の青春。異常な人間関係のなかで秀頼の苦悩、滅びの人生を描いた表題作ほか、「はんぱもの維新」など四篇収録。
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Posted by ブクログ
「仮に万一のことがあれば・・・燃え上がる城の炎のなかで死ぬのです」
星新一の時代小説・ということで読んでみました。
ちゃんと時代小説なのに星ワールドが濃くて面白かった。
「正雪と弟子」の由井正雪像がなんか妙にかわいかった(笑)