あらすじ
「私は満身の怒りを表明します」「7万人が自宅を離れてさまよっているときに、国会は一体、何をやっているのですか」――内部被曝研究の第一人者が、科学者の使命を懸けて政府の対応を厳しく批判。大きな感動を呼んだ国会でのスピーチを全文採録。さらに電子書籍版では、放射線被曝を原因とする子どもの甲状腺がんでは、遺伝子のある部分に特徴的な変異が見られるという、きわめて重要な最新研究成果を紹介。科学的証明には時間がかかるとされていた、放射線による子どもの健康被害の問題に、衝撃的な一石を投じる必読の増補版である。
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Posted by ブクログ
ざっと流し読み。一躍反原発のヒーローになった児玉教授だが、除染に関してはその中でも意見が分かれるところである。果たして本当に除染は可能なのか。なにしろまだ分からない事が多い事態なので、政府が総力を挙げて取り組むべきなのだが、増税やら再稼動やらに一生懸命でまったく当てにならない。科学者個人の良心に頼るしかないのが悲しい。
Posted by ブクログ
本からの抜粋。
『現行法の「高い線量の少量の汚染」を考え、濃度をもとに、「さしあたり健康に問題ない」としてきた。しかし、システム論から見ると総量が問題で、「低い濃度でも汚染が膨大におこると、特定の場所や食品に濃縮がおこり、健康に害をもたらす」可能性が生まれる。』
この考え方を知っただけでもこの本を読む価値がある。発言抜粋が過半を占める構成で、専門用語が並んで理解しにくい部分も少なくない。たぶん正しく知るために必要だから掲載されているであろうデータも、正直(素人で流し読みをせんとする僕には)理解しにくい。こうした内容にも関わらずこの本が売れているのは、正しい情報が何か分からず、一次情報を求めている人が多いからなんだろうと思った。