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Posted by ブクログ
書店で手にとって開いてみると、かわいい絵地図が見開きでどーんと目に入ってきて、これは絶対によい本だと思った。わたしのなかで、このような地図が描かれている本はまちがいなくおもしろいという思い込みがある。そして、やはりその思い込みは正しかった。章ごとに植物の素朴で美しい装画とメモを楽しめるのもよいし、装丁も素敵だ。カバーをはずせば、数々の草花が描かれている。
内容は、帯にあるとおり植物と話せる少女(と仲間たち)が壊れた世界を立て直すために旅に出る冒険ファンタジー。ドキドキもハラハラもできるし、少年少女たちの成長に胸が熱くもなる。ちなみに、わたしは終盤ボロボロ泣きながら読みました。
また、海外の児童文学ながら、物語の世界にスッと入り込めたのは、訳者である井上里さんの文章がとても心地よいことが大きい。思わず他の作品を探し、読みたい本のリストに入れてしまった。おもしろそうな本がたくさんあってわくわくしている。
本当は少しずつ読もうと思っていたのに、ページをめくる手を止められなかった。大好きな作品のひとつとして、これからもときどき本棚から取り出して読み返したいと思う。