【感想・ネタバレ】デジタル競争戦略―――コンサンプション・エコシステムがつくる新たな競争優位のレビュー

あらすじ

バリューチェーンの強さで勝負してきた従来型企業は、どうすればデジタル・エコシステムの柔軟性で勝負する新しい企業に変身できるか。戦略マネジメントの専門家である著者が、さまざまな企業のケース分析を通じて、新しい競争戦略を構築する方法を説明する。
取り上げられている企業は、自動車メーカー、家電メーカー、製薬会社、建設機械メーカー、寝具メーカー、ラケットメーカー、シューズメーカー、電動歯ブラシメーカー、医療機器メーカー(喘息用吸入器、点滴ポンプ)、保険会社、銀行、テレビ局、新聞社まで多岐にわたる。
ありとあらゆる企業が、業界の垣根を越え、企業の垣根を越えて、自社の製品やサービスをデジタル・プラットフォームへと拡張すべくしのぎを削る時代。良質のデータを確保し、それを他社と共有することでネットワーク効果を生み出し、新しいデータドリブン・サービスと顧客体験を提供することが生き残りの鍵だ。そんな新しい競争のパラダイムに対応する経営マインドを説き、ステップ・バイ・ステップのプレーブックを提示する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

DXやモノからコトヘが流行り出してから久しいが、現場での体感としては、進化の速度が亀のように遅いのが実際のところ。
何から手をつけるべきか、得られる果実は相応なものかが見えにくいため、既知として進まないのかもしれない。
本書では、デジタルの可能性を丁寧に説明している。一足飛びに成果を出すものではなく、段階を踏む必要性を幾度と言及しており、容易ではないことを教えてくれる。挑むには長期戦になる覚悟と現時点でいいので、具体的な到達点を思い描くことからなのだろう。

一度では理解が及んでいない。読み込む必要。良書。
◉製品がデータを支える関係性に移行する
◉主導権得るためには①スコープ②ユニークネス③コントロール
◉インタラクティブデータの特長
連続的、リアルタイムor事後どちらも可、個別対象や目的で絞ること可
◉顧客数∝プラットフォームの魅力(ネットワーク効果)
◉ユーザー同士のコネクション、ユーザー自身によるニーズの可視化
◉製品はユーザー辛いデータを集める手段であり製品力が強いと精密なデータが集まる
◉製品、ユーザー両方から強みを引き出す
◉DXの4段階①社内効率化②客先データからの効率化(デジタル顧客)③新たな価値創造④コンサプションエコシステム
◉センサーは後付けできことが性質のひとつ
◉新しいデジタル機能の価値-魅力ある、説得力のあるものである必要、定量的◎
◉規模の経済→ネットワーク効果(量から質へ)
◉データが欲しいのは誰?にbizチャンス、従来顧客とは別
◉差別化が難しいモノほどコトヘ流れる、業界動向に流されず、自らポジションを取れる
◉リスク予防のサービスに保険料の向き
◉製品にセンサー→データを収集するソフトウェア→補完ネットワークの青写真、補完材の可能性

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

製品を提供するまでのプロダクション エコシステムと、その製品が生み出すデータを活用するコンサンプション エコシステムの二つを考えるべき。

プロダクションエコシステムは、
データを使うことで効率化を目指す。
また、ここで勝つためには、
規模の経済が重要となる。

一方で、コンサンプションエコシステムは、
製品が生み出すデータを活用することで
顧客体験価値を高める。
参加者が増えることで、データが増え、
ネットワーク効果が働く。
このネットワーク効果が顧客価値を高める。

競争の場所が、プロダクションだけでなく
コンサンプションまで広がる。

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2024年10月17日

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