あらすじ
「最近、頭の回転が悪くなった」と自分で感じたことはないだろうか?昔のようにアイデアが出ない、頑固になった、すぐに答えを急ぐ、突発事態に弱くなった、気持ちの切り替えがうまくいかない……。だが、それは決してあなただけの症状ではない。創造性、ひらめき、問題発見力、感情のコントロールなど、脳で高度な知的活動を司る「前頭葉」は、実は人間の成長プロセスのなかで、もっとも遅く成熟し、もっとも早く衰える器官なのだ。そして多くの人は、40代の現役世代から思考は老化していく――。本書は、最新の老年精神医学の知見をもとに、「前頭葉の機能をIQで測ることはできない」「脳の動脈硬化が、思考の老化を加速させる」「自動思考――反射的に確信してしまう」「高齢者に増える『そうだったのか』思考の危険」など、知識社会を生き抜くための“脳のアンチエイジング”をやさしく解説する。年齢に関係なく、思考の若々しさを保つ秘訣とは?
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Posted by ブクログ
IT業界にいると、数年前に流行した技術が今になっては既に古く(枯れた、という意味では良い事もあるが)、全く新しい技術に置き換わるなど、正にドッグイヤーそのもので、常に新しいものに溢れている。枯れるまで待って、上手く運用できるか、安心して使えるかを待っていたら、もう遅いそれは古い技術だ、と機を逸する事は多々ある。そうなると事業会社のIT部門の様な立場だと、確かに今まで通りにビジネスの安定を支えていると、聞こえの良い響きに安心しかねないが、実際のビジネスでは大きなチャンスを逃してしまうかもしれない危険性を孕む。実際はその危険性にも気づかないという本末転倒な事態に陥る。私もだいぶ歳を重ねて、入社したての若い頃なら、次々と新しいものに手を出しては、開発に失敗したりして悩んでいたが、今となっては経験だけで大凡できる限界点なども自分で予測できる様になり、決めつけていることが多い。自分勝手に無理ない(ここまでなら出来る)ゴール設定をしてしまう。
本書は歳を重ねるごとに機能低下の傾向に向かう、前頭葉を如何に若々しく保つか、老化させずに何時迄も若い考え方を保つかにテーマを置いている。著者は精神科医の和田秀樹氏だ。この手の書籍を多く出している方なので、著作に目を通した方も多いと思うが、またいつも通り内容は面白い。
歳を取ればある程度身体的な衰えを誰もが感じるであろうが、本書が扱う対象となる脳も同様に、使い方を誤れば、若しくは使わないで済ませて仕舞えば、簡単に衰えてしまう。使わないというのは、歳を重ねるたびに増えていく経験や記憶だけで済ませてしまう事を指している。前述した様に私も仕事をする上で、多くの判断を経験から導き出している。中々新しいアイデアを部下に提案されても、安直に受け容れられずに、ついつい自分の経験則だけで物申してしまう。これは本書で言えば老化の第一歩なのかもしれない。IT業界にいる私でさえそうだから、同じ様な方は同年代にそれなりに数いるものと思われる。だがそれはそれで、業務的なものを高速に処理する上では必要な技術や考え方であるとも思う。ただでさえ人手不足、増加する一人当たりの業務量は増えるばかり。それとは逆行する様に労働時間の規制は年々厳しくなっていく。そうなると早くに片付けられなければ、益々ビジネスは遅れをとるから、リスクをとったチャレンジに費やす時間もない。こうしてレビューを書きながら、実は自分がそうした世の中の流れや背景に甘んじて、新しいアイデアや行動から逃げているのかもしれないが。
兎に角使わなければ、筋肉も脳も凝り固まる。本書を参考に可能な限り昨日とは違う考えや行動を起こしてみる、そんな日々の過ごし方に変化を与えるきっかけになる一冊である。但し、筆者が言う通り、本書の内容にあまりに感化され、内容通りにしようとする事自体が、「思考の老化」を招くのであって、要するに自分自身で衰えさせない為にどうするかは、自分で考えるべきだと本書は教えてくれる。
Posted by ブクログ
脳が老化するとどうなるのか?
わかりやすく書いてあります。
でも それより知りたいのは
「思考の老化」
確かに 子供の頃は
好奇心いっぱい
疑問いっぱい
欲求いっぱい
いつのまにか悟り?に入ったような
ふ〜ん
へ〜
そうだったのか
気がつけばすでに老化しはじめている自分に気がつきました。
さぁ
明日から 若返るぞ‼
Posted by ブクログ
すでに、脳の老化が始まっている年代にさしかかって、読後は切ない気持ちになった。これからも頑張って、良い老人にならなければならないのか。頑迷で意固地で暴言を吐く変態の老人になってはいけないのか。
Posted by ブクログ
工業化社会から知識社会に移行するにあたって、問題解決型思考から問題発見型思考が求められるようになってきた、として、この思考のために重要な前頭葉の使い方の視点から構成された本。
思考パターンが固定化してないか確かめる指標が散りばめられているので、それを利用するのにいい本です。
Posted by ブクログ
前頭葉機能にフォーカスを当てた内容でした。
前頭葉は人が最も発達していると言われますが、その機能が分かりやすく書いてありました。
一般の方にも分かりやすい内容だと思います。
Posted by ブクログ
新しいことへのチャレンジがなかなか出来ない。日々の仕事がルーチン化されたものばかりだけど安心する。安全・平穏のみを求める、、、といったことが多くなったと感じた場合、「思考の老化」が始まっているかもしれない。
「大人のための勉強法」等、学習に関する著書で有名な著者の最新刊。老年精神医学者の立場から、「思考の老い」を防止するための方法についてわかりやすく解説されている。
ただ知識を埋め込み、正確に解答する「賢さ」ではなく、前頭葉を活性化し、答えを導き出す訓練をしておかないと、たとえ年齢が若年であっても脳は老化していくらしい。
定説・前例を疑い、新しいものに興味を持ち、過去にとらわれず、どのように解決策を生み出すか、、、脳に刺激を与え続けることが思考の老化防止には最適であるようだ。
個人的には、日本人の平均年齢が上がり、且つ少子化ながらもゆとり教育等で前頭葉を活性化する機会が少なかった世代が多くなっているということは日本全体の「思考の老化」が顕著になっているというくだりに危機感を感じた。職場でも高齢化が進むとともに、平成生まれが入社してくる時代になり、「企業の思考」も老化していく状況にあり、社員を育成する立場としては、何かしらの工夫をしていく必要性を強く感じた一冊であった。