あらすじ
【恐怖の帝王、作家50周年を前に王道のSF巨弾が待望の邦訳!】
〈研究所〉を脱走したルークvs.冷酷女所長。
超能力少年少女vs.残忍スタッフたち。
ついに策謀の本性があらわになり、決戦が迫る。
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部屋係モーリーンとエイヴァリー少年の助力でルークは〈研究所〉を逃れた。脱走に気づいた女所長ミセス・シグスビーは激怒し、自ら手下を率いて追跡する。元警官の流れ者ティムとルークが邂逅し、田舎町デュプレイで地獄のふたが開く!
一方〈研究所〉では、〈バックハーフ〉に送られたカリーシャ、ニックらがついにその企みの全貌を目にしていた。これ以上超能力を利用されつくして正気を失う前に、なんとかして逃れる方法はないのか。能力が開花したエイヴァリーを中心に、少年少女たちは立ちあがる。非情なスタッフたちとの戦いがはじまった――。
『ファイアスターター』を彷彿させる超能力、『IT』ばりの少年少女たちの勇気。キングに影響を受けたと言われるドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の設定を逆オマージュしたかのような舞台で、キングにしか書けないキャラクターが、キングにしか書けない戦いを繰り広げ、物語はキング史上最大級のクライマックスへ。
恐怖の帝王の本領が炸裂するエンターテイメント、ここに極まる!
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Posted by ブクログ
久しぶりにS.キングの作品を読みましたが、上巻の伏線回収、下巻の展開の加速感が最高でした!迷うことなく☆5
キングの終わり方は、作品によってまちまちなので最後までどんな締めくくりなのか、というところも予想しながら読み進めていくのがワクワクしました。
Posted by ブクログ
面白かった。夢中で読んだ。
ルークが逃げてティムと合流するの熱すぎる。追っ手にはすぐバレちゃうけど、そうじゃないと銃撃戦起こせないしな。
南部の恐ろしさ面白い。なるほどね。
人があっさり死ぬのはルークの両親からきつかったけど、警察署のみんなも亡くなったの悲しい。でも面白い。
そして、舌っ足らずの男と予知能力。ここらへんはマイノリティリポートのような。まあ未来予知につきものだけど、暗殺の対象がどのように選定されていたのか面白い。というか、ルークの天才さよりノーマルレベルの超能力のほうを欲するというのが破綻してると思うんだよな。いくら天才さより希少な可能性とはいえ。
キングがあとがきで書いてた友人とのエピソード面白かった。亡くなったの残念。
異能機関自体は作中で出てこない名称なので、別の名前が良かったのではと思うけど、難しいな。
連続ドラマでみたい。もっとみんなの背景が見たい。
Posted by ブクログ
下巻はもう、疾走していくような展開で一気読みです。
ルークとティムが出会ったことにより、研究所への反撃開始の一方、研究所でもエイヴァリーを中心に反乱がおこります。
ソ連やアメリカには超能力研究所があるという都市伝説?から膨らませた物語だと思いますが、キングらしくその世界観は壮大です。
超国家的に連携された超能力研究所が世界中にあり、その目的が核絶滅を防ぐためにキーパーソンを暗殺するためという発想は、普通出来ないと思います。
ただ、今回のことがきっかけに組織が崩壊することはあっけなさすぎるような気がします。
続編もありうるかもしれないですね。
Posted by ブクログ
下巻読んで思ったのは上巻は起承転結で言うと起と承の半ばくらいで、下巻はそれ以降がドドドとジェットコースターのように展開するのでページ捲るのが止められなかったという事です。
逃避行の末の二人の主人公の邂逅、〈研究所〉からの追手の襲撃、その裏で起こる〈研究所〉での子供達による反乱といった数々の出来事がキングの筆致で描かれるし、さらに過去作品のキーワードもチラチラと差し入れたりしてファンとしてニヤニヤも止まりませんでした。
ほぼ同じ時間での逃げる側と追う側の話を交互に並べる事、一つの出来事を複数の視点で描写する手法を何度も使って緊迫感や臨場感を煽るの本当に上手いなと思ったり、〈研究所〉の大人が子供を人間として見ない様の悍ましさや、後半の子供同志の友情から生まれる祈りの気持ちの結末がなんとも切なかったり(エイヴァスター!)と、読んでいて感情が様々な方向に揺さぶられました。
自分は今作をキング復帰作として久々に読ませてもらいました。
ファンには勿論ですが、登場人物も少ない方ですし、ストーリーもなかなか起伏に富んでキング入門作としても良いかなと思います。
名前は聞いた事あるけど、という方はこの機会に是非。