【感想・ネタバレ】地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」のレビュー

あらすじ

「地頭力」ブームを巻き起こしたベストセラーが待望の電子書籍化!!
「日本全国に電柱は何本あるか?」といった例題やその解答例から「フェルミ推定」のプロセスを紹介しつつ、「好奇心」「論理的思考力」「直感力」という地頭力のベースとそれらのベースの上に重なる仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力の3つの構成要素とその鍛え方を解説。
「問題解決」を必要とする業務に携わるビジネスパーソンはもちろんのこと、本当の意味での創造的な「考える力」を身につけたいすべての人に贈る、知的能力トレーニングブック。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

誰でも検索エンジンを使えば情報にアクセスできる現代、それらを取捨選択し有効な形で利用する「考える力=地頭力」が求められている。デジタルデバイドは解消され、ジアタマデバイドという、考える力による新たな二極化が進むだろう。

地頭力に優れた人の思考法には「結論から、全体から、単純に」という、3つの共通点がある。そして、フェルミ推定によって、その思考法と紐づいた「仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力」を効率的に身につけることができる。

①仮説思考力=結論から
どんなに少ない情報からでも仮説を立て、常にそれを最終目的地として意識し、検証を繰り返して精度の高い結論を出す力。
②フレームワーク思考力=全体から
課題の全体像を高所から俯瞰し、それを最適の切り口で切断し、さらに断面を分解する力。
③抽象化思考力=単純に
枯れ葉を切り捨てることで課題を単純化し、一般解を導き出して、それを再び具体化して個別解を導く力。

そしてこれらの思考力には、万人に理解されるための「論理」と、新たなものを生み出していく「直感」が必要となる。

さらにその全ての能力のベースには、既に何らかの実態があるものに対して自分なりに考える「知的好奇心」が必須である。

しかし、ジアタマデバイドで更なる成果を出すためには、「地頭力で考えて対人感性力で行動する地頭型多能人」になる必要がある。対人感性力の大原則は「一人ひとりの人間は個性が違う」という、地頭力と正反対の性質を持つ。

つまり、地頭型多能人は時と場合によって、2つの思考力を使い分けることが求められる。

"Think Rationally, Act Emotionally"

0
2025年10月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

頭の良さとは①物知り②機転が効く③地頭力から構成されると書いてて、③について深掘りする内容だった。

まずはじめに地頭力という一見馴染みのある言葉ではあるが、言葉で表現しづらいものを定義付けしてくれるので読者も納得しやすい。③の全体像として土台となるのは知的好奇心からなる。そもそも考えようとしないと頭で考えずにネットで調べたりAIの意見を鵜呑みにする。その上には論理的思考力と直感力の2つからなる。相反するように思うがどちらの視点からも考えることで物事を深く捉えることができる。さらに細分化すると仮設思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力からなっている。仮設思考力ではまず結末を、フレームワークでは大枠から小枠へ、抽象化ではシンプルに。

③も鍛えれば向上する力であり、フェルミ推定が有用であると筆者は伝えている。日頃からちょっとしたことを考えてみることが①-③の向上につながると考えている。意識して考えるだけで物事が新しい視点でみれるかもしれない。

0
2025年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地頭力とは「考える力のベース」だった
著者のいう「地頭力」とは、ただの“頭の良さ”や“知識量”とはまったく違う。
本質的にはこう定義されていた。

✅ 結論から考える:仮説思考力
✅ 全体から考える:フレームワーク思考力
✅ 単純に考える:抽象化思考力

この3つが、あらゆる課題解決・企画立案・コミュニケーションにおいて、圧倒的に役立つ「思考の土台」になる。

★特に印象に残ったのは、“選択肢の多すぎる時代”には、この地頭力こそが未来を切り開く鍵になる、という視点。
たしかに、情報が溢れる今、記憶型人間より“構造化して考えられる人”の方が頼りにされる。強く共感した。

0
2025年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この本で学んだことは主に3つ!

・結論から(嘘でもいいから落ち度をつける)
・全体から(一歩引いて物事を見るようにする)
・単純に(公式を解くように当てはめて)

それともう一つ衝撃だったことは、
「問題に気付かないこと」がいちばんの問題だということ。
私の中で、「問題がないことが良いこと」という思い込みがあった。問題なく生きていける、問題なく答えがわかる…
問題ないことが楽で、守られている。
そんなことない、むしろ問題。
だから、問題から目を背けずに、常に問題を探して生きていけば問題を解決できる。


0
2025年09月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

地頭力と聞くと、元来の頭の良さというイメージが湧きますが、本書に書かれていたことは「論理的」「俯瞰的」「抽象的」に物事を考えることの必要性とそのハウツーがフェルミ推定を通じて、書かれていました。

V UCA・正解なき答えを導く昨今のビジネスでは、こうした思考法とスピードの二刀流を兼ね揃えることで、どんな仕事にも汎用できます。

書かれたいたことのうち、できていない部分は振り返って習得していきたいですね。

・昨今のネット社会により、得られる情報量は平等化している。そこから差別化して力を発揮するために情報を駆使して考える力(=地頭力)を身に着けた人が活躍できる。「結論から」「全体から」「単純に」など、物事に対して多角的に考えることが地頭力の本質。
・以下により、圧倒的な生産性と経営的視点で見ることが可能。
1.結論から=仮説思考力
> 仮説を立てる→検証→修正→検証…
2.全体から=フレームワーク思考
> 全体を俯瞰→切り口を選択→分類・分解→ボトルネックを見つける。
3.単純に=抽象化思考力
> 抽象化→モデル化を解く→具体化する
・特定の知識に依存することなく、最適に情報を活用して「自分の頭で考え抜いて新しい知識を生み出せる力(=地頭力)を持った人が必要とされる。(スペシャリストではなく、ゼネラリスト)
・仮説思考を鍛えるためには…
1.情報が少なくても仮説を構築する姿勢
2.前提条件を設定して先に進む力
3.時間を決め、とにかく結論を出す。
スピード重視。
・フレームワーク思考を鍛えるためには…
1.全体を俯瞰して全体把握
2.ブレイクダウンして視点をフォーカスし、切り口を設定
3.分類してセグメントに分ける
4.セグメントを因数分解
5.ボトルネックの可視化
・抽象化思考を鍛えるためには…
1.モデル化(一般化)
2.枝葉の切り捨て
3.アナロジー(類推)からの考察
★物事を考えたあとに、自分の思考パターンを振り返る。結果と自分の考えのギャップが大きい場合は自分の「考え方の癖」を改善し、地頭力を鍛えていく。
・「結論から」「全体から」「単純に」考えることで、基本となる思考の共有と理解につながる。そのイメージを合わせるための手法がフェルミ推定
★仮説思考とは…
>「始め」ではなく、「終わり」から考える
>「できること」でなく「やるべきこと」から考える(優先順位)
>「自分から」ではなく「相手から」考える
>「手段」ではなく「目的から」考える
・どんなときも当初の目的は見失わない。「せっかくだから…」とか「どうせなら…」と行って手段を追加することで、本来の目的からズレが生じるため、関係ない手段は切り捨てる。(コストの増大・機関の遅延を招き、本末転倒になる。)
★最初の仮説にこだわらず、最新の情報が手に入り新たな可能性を発見したらフレキシブルに仮説を「進化」させる。仮説は常に更新されることが当たり前と思う。
・フレームワーク思考で、自分の思考の癖を取り払い物事を考える。フレームワークという型にはめることで、バイアスを除去した思考が可能となる。
・他人に情報を伝える時は、聞き手と視点を共有することに努力する。絶対座標で語ることが重要。思考の癖・暗黙の思い込みを取り除く。まず相手と視点を揃えることがスタート
ex.図解する、アジェンダで会議テーマの目線合わせ
・課題に着手するときには必ず一歩引いて考え、思考の癖・バイアスを除去する。ズームインをしていく考え方、視点を徐々に絞っていく手法を習慣化する。
・抽象化=1を聞いて10を知ること。「共通しているポイントは?」「パターン化している部分は?」の性質から応用力を広げる。公式を当てはめるようなイメージ。
・抽象化思考においては、先人の知識や法則を利用し、問題解決がなされる。また具体化→抽象化することで問題の本質を知り、解決につなげることができる。
★具体化の枝葉が増える=情報量が増えることで本質を見失いがちになるため、意思決定を阻害する要因となる。フェルミ推定と同様に結論をスピード重視で出すのを求められる時代にあって単純に考えるためのメリットは大きい。
★単純化し「似ても似つかないようなものに共通性を見つける」ことでイノベーションは生まれる。対象のものが本当に特殊なのかをきちんと切り分け、抽象化・一般化できないかを考える。(例:謎掛け)
★論理的に誰が見ても一貫してつながっている=「守り」のためのツールである。万人の人間とのコミュニケーションを行うためのルール。自身の思い込みを捨て、客観的に話が一貫するよう整合させる。
・どんな相手に対しても自身のPJや業務の進捗を答えられるようにする=「結論から」「全体像に沿って」「単純に」を普段から意識する。自問自答を繰り返す。
★1対1の時は感情に訴えて行動する。(対人感性力)多数の人間を動かす時は合理性を重視して一般的に考える。”合理的に考えて感情で行動する”

0
2025年03月09日

「ビジネス・経済」ランキング