あらすじ
大好評既刊『教養としての○○』シリーズ第6弾! 金利の意義、しくみ、歴史的背景などが深くわかる! 世界的に広がっていた金融緩和政策がにわかに転換の兆しをみせ、米国の利上げや日銀の出口政策にも注目が集まっているなか、金利について学ぶことは金融の基本ともいえます。そして金利を糸口として、広く経済を読み解くこともできます。金融関連書で多くの良書を著し、読者からの支持が非常に高い田渕直也氏が「教養」という切り口から、そのポイントをわかりやすく解説する、面白いのに読み応えのある入門書です。
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Posted by ブクログ
難しくなりがちな金融関係の本としてはかなり読みやすく噛み砕いてくれているのではないかと感じた。
金利だけでなく、金利変動が及ぼす(逆に金利に影響を与える)政策や経済事情も絡めて説明してくれたのはよかっま
Posted by ブクログ
金利はよく分からない。金利を下げると貸出が増えて経済活動を刺激する反面、インフレを誘発するとよく説明されるが、金利が経済を引っ張っているのか、経済の状況の結果金利が決まるのか、新聞などでの解説ではどちらもよく聞く説明で、なんとなく後付けの説明のような印象が強い。日本の低金利もどちらかというと経済があまりに不活発で投資機会がない結果、低金利になっているとよく言われている。ほどほどの高金利が良いのだと。
・かつてはLIBORというロンドン大手銀行の調達金利の平均が金利指標とされていたが、参加銀行の中に自行に有利となるように実態からかけ離れた金利を報告している者がいることが明らかになって大スキャンダルになった。この結果、2021年末でLIBORの公表がストップしている
・期間と金利の関係を表したものをイールドカーブと言い、金利は長期金利ほど高くなるのが普通であるがまれに長期金利のほうが低くなる逆イールドという現象が起こる。これは景気後退の強力なサインとされる
・流通するお金の量が増えればインフレになるというのがかつての経済学の重要なドグマであったが低成長の時代ではこれが当てはまらなくなっている。特に日本のように日銀が巨大な取引参加者としてイールドカーブをコントロールする状況では「経済の体温計」としての金利の役割が損なわれている。