あらすじ
いま世界の名だたるトップ企業の間で、
「行動経済学を学んだ人材」の争奪戦が、
頻繁に繰り広げられている。
1人の人材獲得に何千万円もの資金が動き、
企業には「行動経済学チーム」までできている。
ビジネス界の要請を受けた世界のトップ大学が、
次々と「行動経済学部」を新設し始めている。
MBAのように、多くのビジネスパーソンが
行動経済学を学びに集まっている。
もはや行動経済学は、
「ビジネスパーソンが最も身につけるべき教養」
となっているのだ。
しかし、行動経済学は新しい学問であるが故に、
これまで体系化されてこなかった。
理論を一つ一つ丸暗記するしかなく、
なかなか「本質」がつかめなかった。
そこで本書では、基礎知識をおさえた上で、
「ナッジ理論」「システム1vsシステム2」
「プロスペクト理論」から、
「身体的認知」「アフェクト」「不確実性理論」
「パワー・オブ・ビコーズ」まで、
「主要理論」を初めて体系化するという、
これまでにない手法で、行動経済学を解説する。
※カバー画像が異なる場合があります。
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Posted by ブクログ
行動経済学を学ぶことで、「なぜ人はそう行動するのか」を直感や主観ではなく、理論として説明できるようになる。本書では、人間の非合理な意思決定を「認知のクセ」「状況」「感情」の3つの観点から捉えており、普段の自分や他者の行動を振り返りながら読むことができた。
特に印象に残ったのは「メンタル・アカウンティング」。お金をすべて同じものとして扱わず、用途ごとに分けて考えてしまう現象で、まさに自分にも当てはまる。このような身近な行動にも理論的な名前がついていることが面白かった。
また、ハーバート・A・サイモンの「人々のアテンションが通貨になり、関心を集めることが価値を生む」という考え方にも強く惹かれた。1970年代の言葉であることにも驚いた。
感情についても、Affectのような微妙な感情が意思決定に影響することや、感情がSNS上でも伝染することを知り、普段自分が触れる情報を意識的に選ぶことの重要性を感じた。
個人的に最も嬉しかったのは、過去の自分の行動が行動経済学の考え方と重なっていたことに気づけたこと。20kgほど体重が重かった頃にランニングを始めた際、きついタイムで走らず、好きな音楽を聴きながら「ランニング=楽しいもの」と捉えられるよう工夫していた。これは結果的にネガティブアフェクトを避ける行動だったのだと知り、自分をコントロールすることが少し上手なのかもしれないと思えた。
「嫌だと感じる仕事ほど、『一気に』片付けてしまうのが、行動経済学的には合理的」という言葉も、今後意識したい。
人間の意思決定は、ほんの少しの状況や言葉、感情によっても変化する。すべてを深く考えるのではなく、システム1とシステム2を使い分けながら、必要なところではしっかり考える。
そして何より、「自分を、周りの人を、世界を、良い方向にナッジする」という考え方がとても好きだった。
行動経済学を単なる人間の非合理性を知るための知識で終わらせず、自分や周囲のより良い意思決定に活かしていきたい。
Posted by ブクログ
人にYESと言ってもらう方法を1つ教えてほしくて本を読んだ。
辞書使いができる凄い良書だと思った。
・実績のある人の意見を正しく感じる
・垂直の物を見ると出世するとか優位性を感じる
・背が高く細長いほうが高級に見える
・今回はこれでやるけど、次から整えようはあるある
(先の事は抽象的にしか考えられないし、直近の事は具体的に考えてしまう)
・嫌な気持ちを細切れにすると慣れない
・最初と最後は覚えやすい
・メールで中断されると仕事に戻るまで平均24分かかる
・サブリミナル効果凄い(一瞬のCMとか)
・ポジティブは伝染する
・スマホはタッチするから所有感覚を持ってしまう
・他人じゃなく自分と比べる
・ワクワクするとうまく行く
・採決の際の右か左を聞かれるのは自分で決めてるから大丈夫と思ってもらうため
素晴らしい辞書のような本
Posted by ブクログ
相良奈美香先生の「行動経済学が最強の学問である」を読みました。行動経済学は人間の行動を分析するという意味ではとても面白いのだけど、なかなか体系だっていない印象で、逆引き(こういう場合にはこういう風に使える)がやりずらい印象。ただ、非常に良く勉強になりました。気になってメモしたのは以下。
・「人は不合理な生物である」という前提
・「認知のクセ」「状況」「感情」
・利益に焦点を当てるとリスクを取りたがらないが、いったん損失の可能性に目を向けるとリスクを取りたがる
・疲れた時はリスクの低いデフォルトを選ぶ
・アフェクト(>技術、スペック)は一瞬よぎる微妙な感情
・人は実際に悪い結果であることよりも「悪い結果になるかもしれない」と思って不確実なままの状態の方が心理的な負担が大きいこともある