あらすじ
お鈴は七歳のときに火事で両親を亡くし、貸金業を営んでいる祖母お絹に引き取られた。今は一日も早く独立して暮らしたいと思いつつ看板描きの仕事をしながら、祖母の集金を手伝っている。ある日、袋物屋の茂兵衛が返済を延ばして欲しいと頼みにきた。お絹は鉞を握り、覚悟してお借りと言ったはずと断る。帰宅した茂兵衛は首を括って死んだ。だが、お絹は殺しだといい、お鈴が様子を探ることに……。命懸けで金を貸す江戸最強の意地悪ばばあとお転婆孫娘の痛快事件帖!
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Posted by ブクログ
千野隆司の新シリーズの開幕。
主人公は、鉈を手に、強面の金貸の祖母、お絹。
お絹の一人娘は駆け落ちしたが、幼い娘を残し二人とも死んでしまう。
その幼児がお鈴。
お鈴は、独り立ちしたくて看板や絵を描いて少しづつお金を稼いでいる。
この二人を中心に、人助けや犯人探しなど、市中の暮らしを描いた作品。痛快でニンマリ!
Posted by ブクログ
ちょっと変わった設定の捕物帳的作品。ただ鉞はまだ具体的な活躍はしていない(過去の事件は別として)。ところで鉞って女性にも振り回せるのだろうか?小型のもので鍛錬していればできるのかも。まあそんな余計なことは考えず物語を楽しめばいいのか。
Posted by ブクログ
舞台は江戸。
金を借りに来た人をきっかけに金貸しの祖母と看板描きの孫が事件を解決していく話でした。
大どんでん返しや奇抜な展開はありませんが読み終わりはスッキリする内容でした。
個人的にはもう少しでハラハラ展開が欲しかったかもです。
Posted by ブクログ
孤児となった孫娘お鈴と引き取った鉞ばばあこと絹。また絹の弟で岡っ引きの倉蔵も一緒に鈴が持ち込んでくるやっかいごとを解決していく連作短編3篇。優しくて人情味溢れるお鈴と世間ではごうつくババアと思われている絹とのやりとりも楽しい。