【感想・ネタバレ】[新訳]HOLACRACY(ホラクラシー)――人と組織の創造性がめぐりだすチームデザインのレビュー

あらすじ

違和感(テンション)は、進化への力だ


指示・命令がなくても、誰もがパーパスに向かって動き出す!
機能中心のヒエラルキーから、自然の叡智を活かす組織構造へ


スタートアップから上場企業まで
世界千社以上が実践する自律分散型メソッドのすべて


◆ホラクラシーとは?
Holacracy One(ホラクラシー・ワン)社のブライアン・ロバートソン、トム・トミソンが2007年に開発した役職階層型組織に変わる新しい組織デザインの方法。権限を経営層や管理職に集中させるのではなく、広く組織全体に分散し、組織のエボリューショナリーパーパスに耳を澄ましながら、誰もがそれぞれの持ち場で力を持ち、活動できるという特徴を持つ。
「ティール組織」の1つのアプローチとして世界中の企業が実践。


・ホラクラシー憲章:ルールを再定義し、あらゆる権限を再分配する
・構造:ロール(役割)と担当範囲を明確にするホロン構造
・意思決定プロセス:トップダウンとボトムアップの双方の利点を活かす
・ミーティング・プロセス:チームを常に最新の情報にアップデートして、物事をすばやく進める
・テンション:「今の現実」と「将来のポテンシャル」の間にある違和感を感じたときに、いつでも声をあげられる

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Posted by ブクログ

自身の組織のあり方を考える上で、参考にしたく、本書を手に取る。
読後の率直な感想は、有機体としての動的なプロセスが宿る組織という考え方に共感しつつ、今の会社や組織で全てを実現はかなりハードルが高いと感じた。
まず、大企業かつ古い文化の組織に在籍しており、かつ業務繁忙が途切れない中、経営層も自組織のメンバーも、考え方と有効性の理解に時間がかかると感じた。
また、後半に書かれている通り、自組織のみでの導入も考えてみたが、ミドル層の理解を得られるかは今後の取り組み次第と感じている。
一方、著者は、部分的な考え方やシステムの一部採択は「ノー」と書いているが、テンションの伝え方やミーティングのあり方、意思決定プロセスなど、ホラクラシーを実現できずとも、今のオペレーションを見直す上では、参考になる部分も多かった。
また、本書と同じくらい各章に記載のコラムがホラクラシーのポイントや考え方の補完をしてくれるため、必読。
ホラクラシーを導入ぜずとも、組織のあり方について悩むマネジメント層には一読をお勧めしたい。

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2023年07月08日

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