【感想・ネタバレ】まぼろしの完全犯罪のレビュー

あらすじ

勝海舟が二人いた!? 小説家を目指して、歴史の謎に取り組む主人公は、師匠である大衆作家・長谷川竜五郎の家にせっせと通っている。ところが長谷川の美貌の夫人が、自邸でのパーティで惨殺される事件に遭遇する。……小説には、現実の殺人事件を解く鍵がいくつも隠されていた。奇抜な構成のため、これ以上詳細は書けない長篇「勝海舟の殺人」と文庫初登場の「日本のピラミッド殺人事件」を収録。作家生活35周年を記念して刊行された初の自選文庫選集の第1回配本という著者の自信作。

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Posted by ブクログ

「勝海舟入れ替わり説」をテーマにした小説をめぐる殺人事件の話をメインに、2本の推理小説を含む作品。

メインとなる「勝海舟の殺人」は、誰が読んでもびっくりさせられる話。というのも、章が変わった瞬間、それまでの章が作中作だと明かされるからだ(この程度書いてもネタバレにはならないのであしからず)。

かに登場人物が「とてもおもしろい推理小説」と評するだけあって、全く作中作にありがちな手抜きは一切なく、その中の表現をめぐって推理が進んでいく。

若干動機などが曖昧な気はするが、力作。

もう一本は、半村良が書きそうな話。しかし、ちょっと歴史の交渉が甘い。

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2016年03月04日

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