【感想・ネタバレ】陽はまた昇る 映像メディアの世紀のレビュー

あらすじ

20世紀最後にして最大の家電商品・ホームビデオ。VHS方式とベータマックス方式、二つの規格をめぐって、日本ビクターとソニーが死闘を繰りひろげる。規格統一はあるのか。欧州市場は、どちらを支持するのか。そしてついに、高野鎭雄という一人の男の信念が、技術者集団を引っ張り、井深大、盛田昭夫率いる巨人・ソニーとの闘いを制し、世界を相手にひとつの時代の幕を開く。NHKの「プロジェクトX」や映画化で話題をよんだ痛快無比の傑作ビジネス・ノンフィクション。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 ホームビデオの規格をめぐる、ソニーとビクターの壮絶なバトルが圧巻だ。世界規格になればものすごい売り上げが見込める。カラーテレビの次の稼ぎ頭として家電業界ではホームビデオに熱い視線がそそがれる。

 松下の子会社ビグターが世界規格VHSを成功させた要因の一つに、高野という男の信念が強烈に影響しているといえるだろう。ビクターにはテレビ(ブラウン管)の基礎技術を開発し高柳健次郎がいた。ビクターの技術力はたしかなものなのだが、如何せん弱小企業の弱みから一社ではVHSを世界規格にすることは出来ないのである。

 他社を巻き込んでの高野の戦いがはじまる。結局10年の歳月をへて、戦いはビクターの勝利で幕は閉じるのである。時代は21世紀を向かえるにあたり、アナログからデジタルへと新技術は花咲くのであった。三国志のごとく、つぎからつぎえと男の熱い戦いは繰り広げられる。ノンフィクションは面白い。

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2015年05月11日

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