【感想・ネタバレ】讃歌のレビュー

あらすじ

男女、男男、男女男、女男女……若く逞しく美しい高級ジゴロ、イーブは一切、相手を選ばない。マネージャーのチョン子が決めるまま、誰の相手もつとめ、ジムナジウムで筋肉を鍛えあげる。なぜ彼は「性のサイボーグ」に徹するのか? 熊野の「路地」からはるかな遍歴の果てにたどり着いた東京で、世のあらゆる汚辱と恥辱を一身に受け止める彼の“目的地”はどこにあるのか。全編にみなぎる過激な性とインモラルな描写で大きな反響を呼んだ、中上文学ならではの大胆、破天荒な長篇小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

「日輪」から読めばよかった。
不勉強だった…
にしても、やはり面白かった。
表現はインモラルだが、全体的に主人公の優しさのようなものが少しずつ滲み出しており、過激な描写でも冷静に読める。
しかし、この路地の血筋はどこが終着点なのか、気になって仕方がない。

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2025年08月11日

Posted by ブクログ

性のサイボーグとか、第三の性とか、そんなたいそうなものではなくて、ただ中上健次がバブル時代のマイノリティ・カルチャーをドヤ顔で描いてみせたという感じ。はじめにコンセプトありきで、ポストモダンやニューアカの影が少しうるさい。フランスから来た「フー子」とか「ロラン子」とかが出てきて、それも時代だなぁと。中上健次の巧さは端役の使い方とエピソードのつなぎかもしれない。イーブに捨てられた白豚がそのまま後を歩いて追いかけていって、イーブの仲間たちと一緒にバーに入り、居座るところ。途中でフレームアウトさせず、次のシーンまで残らせるところが、なにげにすごい。

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2014年07月07日

Posted by ブクログ


『日輪の翼』から一応話が続いているが、切り離して考えた方が良い本作。爆発的な性の奔流が全篇渡って迸る。コンセプチュアルが故、中上の悪いエゴが出過ぎている気が。。
感覚的に描きたい事は分かるが、読ませる気はいつも以上に無い。

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2023年04月15日

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