あらすじ
東京~高尾間
中央線沿線の街に埋もれた
尋常ならざる恐怖体験談!
高円寺にある怪奇現象多発アパート
凶事が相次ぐ東中野の忌み地店舗
吉祥寺・井の頭公園に現れる首無し女
異世界に転移する西国分寺~国立の辻
窓に張り付いて覗き込む八王子の怪女
都心と多摩地区を東西に結び、新宿駅や立川駅など大型ターミナル駅も持つJR中央線。この都内区間である東京~高尾間の街に埋もれた怪異を、沿線住民の著者が鮮やかに記録した実話怪談集。
・内見せずに入ったアパートの部屋には前の人の家財道具が置かれたままで…「野方の蒸発アパート」(中野)
・実際に目撃された怪人の恐怖「井の頭公園の首無し女」(吉祥寺)
・有名大学での奇妙な出来事「四谷のソフィア稲荷と泣く女」(四ツ谷)
・とある怪物件の恐ろしい調査記録「杉並のタイラ荘」(高円寺)
――など沿線の怪談33話を収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
夏と言えば怪談だ(^^)/
と言っても、今は12月だけど(爆)
つまり、読んだのが夏の頃だったということだ。
ということで、『中央線怪談』だ。
これは竹書房の怪談本なんだけど、竹書房の怪談本にありがちな、「実話怪談好きの、実話怪談好きによる、実話怪談好きのための怪談本」にはなっていない。
だから、竹書房の他の実話怪談本のように、実話怪談が大好きな人が実話怪談本に求める、呪いや祟り、因果因縁因習的な話はない。
マーケティング的に書かれた怪談本ではないのだ。
そういう意味で、程よい怖さの怪談本になっていると思う。
ていうかー、ぶっちゃけ、ほとんど怖くない(^^ゞ
「怖い」っていうのは刺激だ。
刺激というのは慣れる。
だから、「もっと怖く」、「もっと怖く…」と実話怪談ファンが求めるままに、怪談作家が集めた小ネタに実話怪談ファンのニーズに沿った怖い要素をくっつけ、尾鰭眉唾だらけになっちゃった「実話怪談」というのは怖いというよりはギャグだ。
どれも似たような話だから、読んでいるとアホくさくなってくる(^^ゞ
もっとも、普通の人にとって、怪談というのは夏限定のものだから。
普通の人が何冊も怪談本を読むことはないので、どれも似たような話だとしても問題はないのかもしれない(爆)
ということで、この『中央線怪談』。
程よい怖さなのはいいんだけど、ちょっと程よすぎというか、ぶっちゃけ地味(^^ゞ
語りとして聞くならこれでもいいんだろうけど、本としては、多少強弱みたいなものがあってもいいのかもしれないw
ただ、著者はたぶん意識してこういう風に書いている気がする。
その意図はわからないけど。
面白かったのは、いたこさんネタの東京駅の話と三鷹の話。
東京駅の話は、「いたこさんって、なんでそこまでネタを拾えるんだろう?」と思わず笑っちゃうところがいいし。
三鷹の話は、怪談本の出版社の社員がスーパーで買い物をしていたら、主婦が怪談っぽい話をしていて、思わず耳ダンボになってしまったという職業病っぷりが、やっぱり笑える。
怪談本に怖さなんて求めていない。
気楽に読めて、ちょっと不思議な思いに浸れる気持ちよさを味わえれば、それでいいのだ。
でも、そういう怪談本って、なかなかない。
うわさ話を集めた感じ
中央線の怪談とあったので、鉄道関連の怖い話かと思ったら、中央線界隈の不思議なうわさ話って感じでした。
土地勘が無いせいもあり、イマイチ分かりにくい上に、話が細切れで読み辛かった。
正直期待外れでしたね。