あらすじ
好奇心とスケッチブックを手に,ことわざを集める旅に出発! マレーシアでは旅することを風を食べると言い,フィンランドではやり方はいくらでもあると猫を布巾に.エチオピアではヒョウの尻尾をつかんでサバイバル.発想にびっくり,教訓に納得.36言語の心が喜ぶことわざ,ステキな文字を,イラストとエッセイで紹介.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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Posted by ブクログ
金井真紀さん待望の新作、やっと手にした(2023/1月)
末尾奥付ページの、著者紹介欄にある
任務は「多様性を面白がること」 が最高。
そしてこの本でもその任務を忠実にオペレーションしておられる。脱帽。
まずもって、各ページ、ことわざをその地域の文字、しかも金井真紀さんの筆による文字で書かれていてその地域のことわざや文化がわかる素敵なイラスト、特に私が好きなのはことわざ日本語文タイトルの上の小さなイラスト。すべてのことわざすべてのページが滲み出る金井真紀ワールド。多様性を多様性なんていわなくてもハミングや鼻歌やスキップで体得されたような感じ。
表紙タイトルにもなっている、フィンランドのおばあちゃんの猫ふきんページが一番衝撃的で心に刺さった。フィンランドに息づくsisu の精神とはなんぞや。困難に粘り強く立ち向かう勇敢さ、フィンランド魂。
なんか猫ふきんのページからこんな知識を得るとは!
1939年ソ連との冬戦争、白い服のスキー部隊、火炎瓶ゲリラ攻撃、軍馬ならぬ軍トナカイ、、、、やり方はいくらでもある、というのが猫ふきんイラストが表すことわざなのだが、こういう人達は発想豊か人生も国も豊かであろう。
岩波月刊誌世界のグラビアでことわざの惑星として掲載されたものが本になったとのこと。岩波やるなあ!鈴木千佳子さんという方のブックデザインも素敵な一冊。