あらすじ
ジムの人工壁をよじ登る、人気のスポーツ「フリークライミング」。13歳から30 年間、岩と格闘してきた<達人>が贈る日本で初の小史。
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Posted by ブクログ
名(迷)著。
日本におけるフリークライミングの発展と
その時のクライマ達の生の姿を
著者の恐ろしいまでの主観に基づいて
綴られた40年の歴史。
「ガメラ」こと菊池氏の毒舌が冴え渡る。
次から次へと、身近なクライマをこき下ろす
素晴らしい文章力は、さすが中根穂高氏と並び、
「日本三大嫌われ者クライマ」
の異名を持つだけの事はある。
RCC?のグレード表記について、
「VI級=お前にも登れる。VI級+=お前には登れない。俺だけが登れる。VII級−=俺にも登れないけど檜谷さんならたぶん登れる。」
と評したり、
アルパインに転向した山野井泰史氏について、
「アメリカに働きながら滞在し、おかしくなった。」
など、名言がびっしり詰まっている。
非常に内容が濃く、現在までの日本のクライミング界の
立役者達を余す事無く紹介できたのは、
氏のクライマとしての力量と
元雑誌編集者としての人脈が生きたからであろうと推測する。