感情タグBEST3
Posted by ブクログ
赤川次郎のミステリー小説。
240ページ程で読みやすく、内容も面白い。余談だが、カバーイラストが中村佑介であることも嬉しい。
だいぶ昔の作品であり、現在では表現などコンプライアンスやセンシティブな問題の影響でおそらく構図が変わるだろうと感じるが、推理小説としてはかなり出来がよく面白い作品だ。
主人公の有紀子は13歳の設定だが家庭環境が特殊でかなり大人びた印象がある。いきなり父親の葬儀からスタートするが、プロローグの時点で死の真相が明らかにされ、この後どの様に展開していくのだろうと引き込まれてしまった。実際の物語は、海辺の別荘で進んでいく。
登場人物はそれ程多く無いし、起承転結がはっきりしていて、更に作中で犯人が少しずつ明かされていくため読み進めやすい。ある程度で驚きを提供するのが作家の礼儀だとしたら、ほぼほぼ各章毎に驚きを提供する筆者はとてもサービス精神が豊かなのだと思う。それだけ驚きに満ちている。
警察が主人公と事件について会話している部分は、全く何も話さない近代ミステリーの警察像とかけ離れているが、このくらいが丁度読みやすい。
この作品品には沢山の驚きに満ちているが、話の締め方が秀逸(言葉は違うかも知れないが。)現代の作品を読み慣れた人達にもおすすめ(倫理観は考慮して)だ。
Posted by ブクログ
誰が,誰を殺そうが,誰が,誰になにをしようが,
自分の価値に関係なければ,ひとまず流しておく。
大人の女性でもできない振る舞いを13歳の少女が。
父親を亡くし,母親の愛人や父親のできの悪い弟など,利害関係者がうごめく。
最後は,冷血な13歳の少女の本領発揮か。
続編は,「殺人よ,さようなら」
Posted by ブクログ
主人公は、よくある女の子と違って冷静に物事を観察している。
こういう主人公と会ったのは初めて( ´ ▽ ` )
サガンの「悲しみよ こんにちは」と比べるのも面白いです
Posted by ブクログ
大人のユキと柔和な八重子さんがお気に入り。
それぞれの登場人物の設定が赤川さんらしいです。
何回も読んでそろそろ本も擦りきれてきたけれど、それでも飽きない面白さが行間から滲み出ている。
夏が恋しくなります。
Posted by ブクログ
最初は、表紙で買おうと思ったのですが。
内容良いよ!
あっさり読めてしまうし、内容もずっしりと入っててコレは、神的な。
謎が謎を生む……ってたぶんコレの事。
今期で一番好きです
Posted by ブクログ
タイトルの強烈さと、カバーイラストの綺麗さに惚れて買いました。
有紀子ちゃんは絶対13歳じゃありません!
お金持ちの生活が優雅の極みで、その描写を読むのが楽しいです。
使い古された言葉ですが、登場人物の全員に一癖あります(笑)
無さそうで有り得るストーリー
完全犯罪とは、このようなものかもしれません。
日常の死の中にあり得る怖さを、大富豪の家庭という非日常さが薄めてくれています。
デザートを味わうように軽妙に読み進められるミステリー。
Posted by ブクログ
父の突然死から始まるこの物語は、一貫して13歳の主人公の視点で描かれている。大人びている主人公という体をとっているが、実はまだまだ子どもであり、知恵も経験も足りていないことが随所でわかる。自分自身が年を取ったからかもしれないが、主人公が最後まで理解できなかったであろう母や叔父たちの弱さや気持ちの方に共感してしまう。
謎解きそのものは少し肩透かしだったが、子ども時代に子どもでいられなかった人間の歪みと悲しみに考えさせられるものがあった。
Posted by ブクログ
題名がセンセーショナルだよね。
主人公 有紀子がクールすぎて爽快感すら感じます。
ママはパパを殺し、有紀子はママの婚約者を殺す…
ママがなんでパパを殺したのかはわかんないけど、有紀子はママのため、そして親友のために殺人を犯す。
多分有紀子って、クールすぎるとこもあるけど、そのクールさの裏にすごい愛情とか情熱を秘めてるんじゃないかな。
歪んでるけどね。
Posted by ブクログ
赤川次郎の古いやつは、子供の頃に一通り読んだけどたまに読み返したくなる。
けど今読むと色々ひどい、というか現代の価値観だと色んな所から突っ込まれそうな描写が所々に……。
とりあえず、主人公の叔父と、母親の婚約者がクズすぎる。
続編の方は、読んだかもしれないけど全く記憶がないので、そちらも読み返そう。