【感想・ネタバレ】風の聖痕2―魂の値段―のレビュー

山門敬弘 / 納都花丸

神凪家の宴で八神和麻を襲撃したのは、先の風牙衆の戦いで兄弟を失った大神操だった。だが、操を返り討ちにするどころか逆に庇う言動を繰り返す和麻。そんな彼の行動に、神凪綾乃の心は何故か揺らぐのだった……！

[ブクログ · ★★★★★]

幼き頃、周りから苛められていた時に一度だけ助けられた操に命を狙われていても……それでもあの時に見えた優しさが心の救いとなり、そして今生きている。だから、どんなに恨まれても生きていて欲しい。選ぶ為じゃなく、大切だと思うものを二度と失わない――奪わせない為に持てる最強の力を振い、護り切ろうと戦う和麻の姿がカッコよく、新たな一面が見れたことでより一層惹かれました。相変わらず上手い表現方法をしている地の文と台詞が相俟ってバトルシーンは熱く惹き込まれてしまう。そして、操を護ろうとする和麻に無自覚嫉妬する綾乃が可愛い。