【感想・ネタバレ】私たちは人生に翻弄されるただの葉っぱなんかではないのレビュー

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Posted by ブクログ

これの前に一冊読んでいる本があり、なかなか進まなくて先に読んでしまった。
講演会のような、読者との対談のような語り口調で読みやすい。章が短いので気になってどんどん読んでしまう。

私にとっては『かわいいものの本』以来の銀色夏生さんで、この人ってこんなに意志が強くて、作品で自分の考えを主張する人だったんだなと少し驚いた。
ライフハックというか、人生の指標的なことが得られればなと思い読んでみた。すると私が普段考えていたり、こうじゃないかなと推測していたことと全く同じことがいくつか書かれていたりして、心の中で「すっごいわかる!!」と勝手に共鳴することがしばしば。
良い意味で枯れているというか悟っているというか・・・こういうことをもっと年上の人から教わりたいというような内容で、読んで良かったなぁ。

・自分が幸せだと思いたいのか、人から幸せだと思われたいのか
これは最近、物を少なくしたくて片付けているので特に考える。何かを買う時や手放す時、自分はどういう理由で選別しているか。自分が心から欲しいからなのか、他人に羨ましがられたい・豊かに見せたいからなのか・・・恐ろしいことにこの2つははっきり切り離しがたく、ちょっと気を抜くと見栄のような理由で物を持ち続けようとする自分に気付いてしまう。
他にもSNSありきで凝った写真を撮ろうとするとか。
確かに真逆のはずなのに、不思議だ。
それって自分と他人が近すぎる、他人にコントロールを握られてるも同然なので、もっと自分主体の判断力を身に着けたいと思う。

・突然その時が来た
銀色さんが何について研究していたのかは分からないけれど、私はよく流行っているものを遠巻きに見て、でも好奇心で何が良くて流行っているんだろうと見に行って、やっぱり私の好みと違ったと思うことが結構ある。漫画や本やアニメやドラマもそう。爆発的に流行っているものよりも、こっそり密かに盛り上がっているものの方が格段に私をドキドキさせる。
根がオタクで拘りの強いタイプなんだろうけど、一方で流行りに乗っかり続けて満足している人の身軽さが羨ましくもある。そうはなれないけど。

・本当に必要なものだけを残したらほとんどの物が消えた
銀色さんは結構、断捨離というか終活というか、早いとは思うけどそういうことが進んでいるみたいだけど、銀色さんの娘ぐらいの年齢の私も既にそうなりつつある。嫌な仕事をして嫌な人と付き合って、我慢して年を取って、何が残るんだろうと本気で疑問に思うし、そうしたからって誰も私の人生の責任は取ってくれない。くれなかった。
だからやりたいことや人付き合いは自分の心のみに聞いて選ぶことにしたし、嫌なことはどんどん止めていった。
するとまるで仙人のような質素な生活になりつつあるけど、私の心は本当に落ち着いている。

・何事もプラスマイナスゼロだと思う
これは私もよく考える。「宇宙の法則」みたいなものだろうか。高い地位にある人はそれだけ対価を払っているものだし、光が強いほど影は濃くなる。物事の本質を見ようとしない人は、余計な嫉妬や劣等感を感じ続ける。が、それも対価だと思う。

・自分が心地よくいられる空間を守るために
おひとり様でどれだけ行動できるか試していたことがあって、カフェ・映画・軽食は行けたけど、ライブ・ジムは気まずくてやめた。焼肉・旅行もたぶん無理。集団の中の孤独が苦手なんだと思う。
最近は「君子危うきに近寄らず」って自分を守るために大事だなと思って、意識して危険そうな人や場所を避けている。もっと早くに気付きたかった

・孤独感はいつか底を打つ
あの時こうしていればとか、あの選択をしていれば・・・とよく言うけど、その選択をした自分ってもはや今の自分とは別人だよなと思うから、過去はあまり後悔しない。今のルートを選んだのが、私なんだと思っている。

・大変だ、と言わないと納得してくれない人に対して
これはよくいる・・・!こちらが何も言ってないのに、〇〇って大変でしょ?と言われて否定すると、でも~とか~じゃない?と色々並べ立てて私がどうしても大変であって欲しい人。なんだろう、お節介なのか貶めたいのか。縁を切るべき人。

続く

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2024年05月20日

Posted by ブクログ

そのままの素の自分を認めてあげることって、実はけっこう大事なことかもと思った。世界はすべて成るべくして成っているので、全部大事だとあった。いい言葉だと思う。銀色夏生さんの人生に対する見方がたくさんあって、なんか感性が鋭くて感じがいいなあと思った。

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2024年02月07日

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