あらすじ
「僕と同じ年で ここまでできるんや」 奈津緒との対決を経て、相手を敗かす覚悟を決めた綾瀬川次郎は無失点の誓いを立てるのだった。時が経ち、中学1年生になった綾瀬川は足立フェニックスのエースとなっていた。リトルリーグ最後の大会目前、枚方ベアーズとの練習試合で遂に、大和と対決することに…!?
...続きを読む
どんなスポーツでも圧倒的な才能を見せつけてしまう天才小学生、綾瀬川次郎。
彼は才能に恵まれすぎているが故に、常に孤独でした。本気でやればやるだけ、その才能を見せつけられた周りの人間を挫折させてしまうのです。
そんな中、弱小の少年野球チームに入って初めて、「スポーツが楽しい」という感情を理解することができました。勝てなくても良い、皆で楽しめれば良いと思っていた綾瀬川でしたが、その圧倒的な運動の才を目の当たりにした大人たちによって、綾瀬川の運命は狂ってしまいます。
「本物の天才」という存在は、こんなにも周りの人間を狂わせてしまうものなのか……と恐ろしくなる作品です。光が眩しければ眩しいほど、影は暗くなる。そんな言葉を体現したかのように、綾瀬川に出会ってしまったことで純粋な子供たちが曇っていく姿も苦しいです。そしてなにより、ただ皆で楽しみたいだけなのに、自分の才能のせいでそれが叶わない綾瀬川の人生が切なくて仕方がありません。
「天才」とは何なのか、「仲間」とは一体何なのかを考えさせられる作品です。あなたも一緒に、綾瀬川の才能に魅せられてみませんか?
感情タグBEST3
成長…
面白いです。
野球マンガ?だけど野球してません()
ませた子供たちではありますが、子供たち自身の世界で、それぞれが色々と考えて囚われて必死に不恰好に生きているのを感じます。
残酷な成長かもしれません。今後の展開が楽しみです。
Posted by ブクログ
中一となった綾瀬川の類稀なる野球の才能が周囲を圧倒していく。いや、圧倒なんて生易しいものではない。時に暴力的に人を踏みにじり、畏怖を感じさせ萎縮させていく。綾瀬川はもはや"怪物"なのだと思った。
Posted by ブクログ
綾瀬川の感情のキャップが外れる。
これまで綾瀬川は、自分の才能が周囲を傷つけないよう、常にブレーキを踏み続けてきた。全力で投げない。目立ちすぎない。誰かの居場所を奪わないようにする。しかしその配慮は、結果的に誰の心も救えてはいなかった。
リトルリーグ最終学年。選手たちの関心は勝敗ではなく、いかに高校スカウトの目に留まるかへと向いている。あまりにも眩しい綾瀬川という存在は、周囲の少年たちにとって恒星のようなものだ。その前では、自らが輝けないと感じてしまう。
完投主義というチームの方針が、綾瀬川のために崩されたとき、彼の才能は「すごい力」ではなく「他人の進路に影響を及ぼす力」へと変わる。マウンドで感情のキャップを外した綾瀬川が見せた行動は善意からのものだったが、それはあまりにも一方的で、誤解と軋轢を生んでしまう。
この物語が苦しいのは、誰にも完全に共感できない点にある。綾瀬川にも、チームメイトにも、指導者たちにも寄り添えない。才能は罪なのか。
不安と違和感だけを抱えたまま、リトルリーグ最後の大会へと進んでいく。