あらすじ
著者である美嘉の実体験を元に書かれた、切なくもなぜか心温まるピュアなラブストーリー。多くの読者の共感を呼んだ伝説的ケータイ小説。美嘉は高校に入学したばかりの16歳の女の子。ひょんなことから別のクラスの男子・弘樹(ヒロ)と電話で話して以来、夏休み中毎日電話をするようになる。声しか分からない相手だったが、やがて夏休みが明け、初対面を果たした2人は恋に落ちる。しかし二人には哀しくも辛い運命が待っていた。
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Posted by ブクログ
ヒロとの思い出をようやく過去の出来事として吹っ切ることができた美嘉は、優と2人で人生を歩んでいくことを決意します。ところが、ヒロの親友のノゾムから、ヒロが癌に冒されていることを知らされ、彼女の心は乱れます。優は、そんな彼女の心をよく理解し、いまなお心の奥底でヒロへの想いを断ち切れずにいる彼女を笑顔で送り出します。
こうしてふたたびヒロのもとに戻ってきた美嘉は、彼に残された命が尽きるときまで、彼に寄り添っていくことになります。
片山恭一の『世界の中心で、愛をさけぶ』がブームになった頃、手っ取り早く「泣ける」ことに特化したサプリメントのような小説だという批判がありましたが、もしかしたらその流れの中に位置づけることができるのかもしれません。「ケータイ小説」というのはもっと特殊な世界なのではないかと思っていたのですが、想像以上に楽しめました。