あらすじ
人気推理作家の大西秋彦が取材旅行中失踪、2週間後、惨殺死体で発見される。恋人の中山亜矢子は、自らの手で犯人をつきとめようと彼の取材先の京都、奈良、飛鳥へと向かうが、そこで彼女を待ちうけていたのは、恐るべき第2の殺人だった。春の大和路を舞台に、愛と犯意の交錯が感動的な旅情推理傑作長編。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
東京、京都、福岡、奈良を舞台にした,殺人事件。
飛鳥路と,作家と女優という得意分野の話題なので,筆が滑らかだ。
鉄道での移動と,電話での会話も大事な鍵を握る。
山村美紗の作品の狩谷警部は,
西村京太郎の十津川警部と,
双子ではないかと思うくらいよく似ている。
専門性が高く、人間味があり,平衡感覚がある。
前面に出て,全面的に登場することもあれば,
脇役に徹することもある。
西村京太郎と山村美紗が愛好された理由がわかったような気がした。
「天上の虹」の読者にお勧め
僕は他社の漫画専用サイトでこの推理小説を知りました。この推理小説の主人公の「中川亜矢子」の彼氏で推理小説作家の「大西秋彦」が里中満智子先生の「天上の虹」の舞台になっています飛鳥地方で殺害されると言うプロローグが大変面白かったです。それにしましても、彼の異父兄でこの推理小説の殺人犯の「大西夏彦」、本当に許せない男ですね。親の遺産を使い果たした上に自らの妻を使って実の弟を殺害したのですから。山村美紗氏がまだ存命しておられるうちに、それも「エースをねらえ!」や「ベルサイユのばら」みたいに「推理ものの少女漫画」が大ヒットして欲しかったです。