【感想・ネタバレ】どこかの街の片隅でのレビュー

あらすじ

夜が明け、朝が来て、また、いつもの一日が始まる。その何でもない日常に、小さなしみがぽつんと一つ。乱歩賞作家が満を持して放つ「人生の哀感と味わい」10編。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリ仕立ての短編集。作家という人はいつもちょっとしたアイデアやヒントを膨らましているのだろうか。短編でも落ちがあってテーマにも興がある。「花曇り」が秀逸。ひねりが効いた「三十年後」。

☆老猿の改心
金庫破りをした老猿が、足音に驚いて隠れた金庫が閉まってしまった。その金庫がゆさぶられ、その行き着いた先には。
読後は、うふふ、なかなかいい。

☆遊園地の一齣
銀行強盗の上前をはねようと思った青年の話。これはまぁまぁかな。

 ☆クリーン・スタッフの憧憬
テレビ局の清掃員のバイトをしている結花は、出て行った父も戻り家庭は少し安定した。美術学校に行くために働いていたが、テレビ局の小物置き場で、高価な古伊万里のつぼを割ってしまう。そこで、、、
ちょっといい話。

☆紙ヒコーキの一齣
紙ヒコーキを取ろうとして子どもが4階のベランダから転落、幸いかすり傷ですんだが、5階に監禁されていた私はその紙ヒコーキを作って助けを求めたのだ、、落ちた子どもを助けようと駆けつけた警官は。。。
これは短いけれど面白かった。 

☆三十年後
若いころは、遊び仲間と贋金を作ったり、ビンゴゲームにはまった時期もあった、その頃キョーダイさんという名前の兄貴がいた、京大に在学中という遊び人だったが、上京して警視庁の警部になったという。
三十年後、そのキョーダイさんとカジノでめぐり合ったときなどは、私は、まともには生きられず業務上横領で手配されていたのだった。警部になったキョーダイさんにみつかり、腕にかちりと手錠をかけられた。なぜキョーダイさんが?
これはすばらしく面白かった。

 ☆アリバイの一齣
お人よしのかっての同級生鈴木に、アリバイ工作をさせるつもりが、、、アイデアが面白い。

☆青の告白
私は結婚寸前で心変わりした佐奈江を殺した、佐奈江の新しい交際相手が犯人になるようにたくみに細工をした。
その細工は稚拙だったが、、、。

☆善意の一齣
赤いスポーツカーを盗んだ二人は、赤ん坊が乗っているのでびっくり仰天。お人よしの泥棒が捕まるまで。

☆花曇り
梅雨のある日、本因坊戦で勝ちを譲ってくれたN八段が亡くなった。その時のN八段のお陰で事故にあった妻の最後に間に合って言葉を交わすことが出来た。同乗していた娘は足が少し不自由になったが、結婚することになった。
N八段は、勝ちを譲ったあとは、勝負に見放されたのか寂しい生涯だった。
娘が嫁ぐ日になった。
しみじみとした余韻の漂ういい作品で、ひそかな隠し手まである。

☆誘拐の一齣
娘が誘拐された。部屋には刑事が張り込み、パソコンまで用意してきた。それで一億円の札のナンバーを控えている。
あとは犯人からの電話を待つばかり。
それで・・・・
アララ と笑って読めるオチが用意されている。


この短編集は読みやすいし、出来のいい作品がそろっていて、充実した読後感が残った。
あまりひねりすぎではないし、題名にふさわしいと思えるテーマの多様さも一興で、気楽に読めた。

文庫版は「花曇り」と改題。

0
2026年02月11日

Posted by ブクログ

老猿とクリーンスタッフはおもしろかった。
なーんか話が続きそうな感じもあったので、
短編だけど、あとでいろいろ繋がってくるのかと思いきや、
最後までバラバラなただの短編集だった。
特に老猿の方は、もうひと事件ありそう感ありありだったので残念。

三十年後と青の告白は、
うーん、ちょっとだらだらした印象。
三十年後は、ラストがあんまり好きじゃなかった。

ラストの花曇りは結構好き。
これは実際の人をモデルにしている、と考えていいのか?
広島での碁の対戦ってのはきいたことがある。
これは、ちょっとしたショートムービーな気配。

短編集です、と言われれば納得するしかないんだが、
なんだかまとまりのない一冊だったなあ。

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2014年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私たちの日常のどこかで起こっている出来事をあげた短編集。犯罪を扱った作品の他、因縁の対決に向かう棋士の話、花曇りがおもしろかったです。

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2011年07月13日

Posted by ブクログ

乱歩賞取った「翳りゆく夏」が面白かったので読んでみた。短編集。うまい。ほんのちょっとしたタイミングが合っちゃったりずれちゃったり、確かに『人生の哀感と味わい』(帯によると)です。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

短編集10編、というよりはショート・ショート+中編という体裁。ショート・ショートの方はありきたりで感心できないんですが、中編はなかなかのクオリティです。久々の赤井三尋でしたから長編が読みたかったんですが、「死してなお君を」の回収騒ぎが未だに糸を引いているのかもしれませんね。

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2009年10月04日

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