あらすじ
三日後、昔の男の目の前で大きく脚を開いている自分の姿が見える――深夜、夫が寝入った後、二年前に別れた恋人から電話がかかってきた。この男ともし会ってしまったら……きっと乱暴なやり方で私を誘う。無理やり連れていかれる部屋は、CDと本で埋まりそうな1DKのあの部屋で――そしてもう聞くことがないと思っていたいくつかの卑猥な言葉を吐いて――別れた男から誘いを受けた人妻の甘い葛藤を描く「眠れない」など、エロティックに語られる、女たちの11の恋愛短編集。
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Posted by ブクログ
「私はそこそこお金もあるし、マンションだって持ってる。お酒や食事に行くボーイフレンドにだって不自由していない。足りないものは何かなあと思ったら、セックスだけなのよね。足りないものを補うのはあたり前の話でしょう。だけどね、若い男のコと何かコトを起こすような馬鹿なことをしたくないわ。ラッピングされたセックスを楽しみたい」。そんな彼女が捨て猫と出会った時、そこにはドラマがあった―。恋をしたいあなたへ、11のラブストーリー。
女性の心理ってこういう感じなのかなぁ?
なんて思ったりしてしまいます。
男の僕にとっては感覚が理解しにくいところがしばしば。。。
Posted by ブクログ
誰もが一度は抱いたことのある、他人には知られたくない醜い思いの描写が秀逸。
さすが、林真理子さん。
「ガーデンパーティー」には、かなり心を揺さぶられた。
本当の意味で共感できる話だった。
「瀬本慎一君と名取香子さんとが、数々の苦難の末、やっと結ばれることになりました」
どうして、不倫をされたサイドが悪役になってしまうんだろう。
よくもまぁ、障害を乗り越えた愛という美談にできるものだ。
本人たちのみならず、祝福する人たちも。
その愛とやらの根底には、まわりの関係者の犠牲・苦しみがあるはずなのに、その存在に目もくれず、自分たちは「苦労をして辛かったけれど、純愛を貫いて結ばれた」と、勘違いも甚だしいほどに、自分たちの不実な愛に酔いしれる。
それは、純愛ではなく、「渇愛」です。
本当に苦しんだのは、あなたたち?
Posted by ブクログ
"年賀状"が1番面白かった。
1枚目は奥さまによろしく、
2枚目はどうぞよろしく。
どうぞよろしく、ってオレに何が出来るというのだ。〜という勘ぐりと突っ込みが面白い。
落ちまでスッキリした。
また、"ガーデンパーティー"でも、復讐の案を浮かべるも、それを実行に移したら両親がどんなに悲しむだろうと想像し、この健全な想像力が、妄想に打ち勝つ。そしてせめてもの呪いをかけに行く。人間らしくて、共感できて、好き。
Posted by ブクログ
2/3 (日程不明) もういいや、と思っている林真理子ですが、悪くなかったよ。でもこの人のって「コンプレックスに打ち勝った私とその周りのキレイな女の子」みたいな世界が見え隠れするのがきもい。
Posted by ブクログ
恋愛のかなしいところや、憎しみ!みたいなものが淡々と客観的に語られているかんじ。
短いので読みやすい。
「年賀状」「お年玉をくれた人」がこわい。
「眠れない」はちょっとわかるなー。