あらすじ
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世界でも傑士のトルコ史研究者渾身の通史完成!
匈奴,突厥などモンゴル高原から中央ユーラシアにかけて展開した騎馬遊牧民の一部
トルコ系民族が,西アジアへと移動。民族性を保持しつつ移住先の文化を降り入れ
影響も与え,洋の東西に展開した壮大な歴史。東西文化渾然一体と融合した文化複合
世界の結実を,トルコから学ぶ
<上巻>
第1章 草原とオアシスの世界にて
第2章 西アジアへ
第3章 オスマン帝国の成立
第4章 イスラム世界の盟主に
第5章 「オスマンの平和」のもと暮らす人びと
巻末に索引/写真・図版・地図多数
[著者紹介]永田雄三(ながた ゆうぞう):1939年生れ。イスタンブル大学大学院文学研究科博士課程修了(博士)オスマン帝国史専攻。主著『中東現代史』『成熟のイスラーム社会』『西アジア史』『前近代トルコの地方名士』他
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Posted by ブクログ
トルコ系民族とは何か、古代になればなるほど必ずしも明確ではないのかもしれないが、突厥がトルコ系諸部族を中心とした多「民族」の遊牧部族連合国家だと言われている。そして遊牧民は、騎馬の機動性を活かして平原を長距離に移動し、アジアの東端から西へ、西へと移動し、中央ユーラシアからアナトリアまで展開、移住した。
そんな雄大なトルコの歴史を通史的に描いたのが本書であるが、全体を通読して、単純に東洋と西洋といった割り切りができないことが良く分かった。特にオスマン帝国を例に考えると、今でこそトルコの領域はほぼアナトリアに限られているが、その歴史を見ると15世紀半ばからバルカンへ進出し、400年近く統治下に置いていたのだから、その歴史を無視することは到底できないことが分かる。