あらすじ
静かで快適な生活をもとめて、新しい部屋に引っ越してきた吉川真昼。しかし彼女には人に言えない秘密があった・・・・・・。常人ばなれした異常な聴覚。普通には絶対聞こえないはずの、日常の騒音――階下の部屋の電話で話す声や小さな物音――まで聞こえてしまうのだ。そして引っ越した矢先に、真昼は階上の住人にある疑念を抱く・・・・・・その男は殺人者ではないか? 人間の心の闇を聞かされてしまう真昼に、いままでにない恐怖が襲いかかる!(『闇の音』)を改題しました)
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Posted by ブクログ
聴覚が異常に鋭い女性が、自分の住むマンションの上に引っ越してきた男性の素性を怪しむところから、話は進んでいく。
最後はお互いが疑心暗鬼になり、さらに共通の敵まで現れたりと、じっくりと怖くなっていく。
Posted by ブクログ
確かに、横の音より上の階の音のほうが響く。
それに加えて聴力がずば抜けて良かったら、あれこれ想像しちゃうな。
同一人物だったのが驚きだったけど。
Posted by ブクログ
情報書類等の翻訳をしている、常人離れした聴覚を持つ二十八歳の真昼の、階上の住人の心の動きまでがわかったり殺人者に違いないという暴走した思い込みに思えてしまう疑惑に主観ばかりを感じてしまい、耳に囁く声も中盤辺りまで精神疾患を疑っていた。同じ能力を持つ人との恋愛と能力故の上手くいかなさ、過去の人殺し等。
Posted by ブクログ
鋭い聴覚を持って生まれた真昼は静かなマンションの四階で翻訳をしながら暮らしている。ある日上の階に新しい入居者が入り,真昼は上の階の住人の物音が気になりだす。しかし上の階の住人は男であるが手を頻繁に洗う以外はあまり音を立てずに生活をする。逆にそれが気になり出し,真昼は彼を殺人者だと感じ取り・・・
いつもの明野照葉作品よりは面白くなかったです。何か誰にも感情移入出来なくて。ただ結局自分の保身に入る人間の裏側はよく描かれていたと思います。
Posted by ブクログ
全体的には面白かったし、着想はなるほどと思う。
でも前半、特に第一章は展開がありきたりで、のろくて退屈。後半に行くに従い、おもしろくなってきた。
彼女の作品って、すっきりとした結末がないが、それがいいのかもしれない。