あらすじ
運行しているはずのない深夜バスに乗り、彼は摩訶不思議な光景に遭遇した――奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、中学生の淡い恋と不安の日々が意外な展開を辿る「猫矢来」、〈読者への挑戦〉を付したストレートなフーダニット「ミッシング・リング」、怪奇小説と謎解きを融合させた圧巻の一編「九人病」、アリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きの面白さを提供する、著者会心の〈ミステリ・ショーケース〉。いいミステリ、あります。/【目次】Y駅発深夜バス/猫矢来/ミッシング・リング/九人病/特急富士
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Posted by ブクログ
短編集。短編でありながら、それぞれが読み応えのある作品で、かつバラエティーにとんでいて魅力的な1冊。読み始めの、何かありそうな不穏な空気がたまらなく惹き付けられました。
Posted by ブクログ
むちゃくちゃ面白い。すべて趣向の異なる5本の中短編(挑戦状付き本格,日常の謎,ホラー,オカルティックな謎の解明,時刻表トリック+α)からなるが,どれも秀逸。10数年前に読んだ長編とは全然違う印象。この調子で次の作品を書いてくれると嬉しい。寡作でもかまいませんので。
Posted by ブクログ
5本の短編からなるとっても満足感のある一冊
どの話も一気に引き込まれたけど
一番心に残っているのはやはり
表題作の
「Y駅発深夜バス」
この話の謎解きの時点でのそういうことかぁ
という感覚と謎が解けてスッキリという感覚が短編でありながらすごかった
そして
「猫矢来」
これは高校生の女の子が主人公だけど
人によって見えているもの
今感じていることによって
物の見方が変わることを改めて感じた
視野を広く持ちたいなとも思った
「ミッシング・リング」
読者に挑戦なお話でもあって色々考えながら楽しく読んだ一話
短編集でこれほどの5本のお話を読めたことが贅沢だなぁと感じた一冊
Posted by ブクログ
短編集で読みやすく、それでいて読み応えのある作品でした。一見あり得ないような設定で進んでいくのですが、読み終えると、確かにそんなこともあり得るかなと思える内容でした。バリエーションに富んだ内容が集められており、大いに楽しめました。
Posted by ブクログ
「Y駅発深夜バス」
50ページの作品なのに途中で「二部」が始まった
あえて書くあたり、やりますねえ
直後に大まかな真相は推理できた
更なる返しがあるかと期待したが、それは欲張りか
細かい伏線まできっちり詰められていて心地よい
暗闇での異様な光景、やられました
「猫矢来」
犬矢来という言葉が初耳だった
隣の少年、シンプルだけど見事にやられた
「ミッシング・リング」
開幕には屋敷の見取り図、中盤に読者への挑戦状
自分はパッと読んで楽しむタイプだが、露骨なヒントと伏線。フェアなフーダニットなので、じっくり読むのも良いと思う
「九人病」
特殊設定のホラー風味ミステリー
まずまず
「特急富士」
時刻表こそ出て来ないが、どこか昭和を感じるトレインミステリ
愛人を亡きものにしようとする作家が周到に準備したアリバイトリックを実行するが…
総じてライトな仕上がりの作品だが、ミステリ好きな読者を楽しませようとするサービス精神を感じた
Posted by ブクログ
毛色の全く違う5つの短編。前半いまいちハマらないかな〜と思ったけど、後半の2つ「九人病」「特急富士」がかなり面白かった!特に「特急富士」は、え、どうなるの?どうするの?!それでいいの?!みたいなハラハラ感があって楽しめた。テンポ感もいいね。今後の著者の新刊に期待(⌒▽⌒)
Posted by ブクログ
本屋さんでおすすめされていて手に取った本。
ミステリー短編集。
それぞれ雰囲気が違うけど、なんとなく怖いのとか、ほの暗い気持ちになる作品が多かったかなぁ。
特に、深夜バスのと、山奥の村の話が、怖かった。
中学生の話は、ほんのり恋の香りもしつつ、いじめとか妬みとかで、ねっとり嫌な感じ。
最後の作品は、普通の時刻表トリックとは違い、どんどん思わぬ方へ進むので、ちょっと面白い。
Posted by ブクログ
5つのミステリ短編が入っていて
ちょっとずつ味つけが違う。
好みのものとそうでもないものも。
最初のじわりホラー風味と
最後のスラップスティックなやつが
私好みでした。
終電を乗り逃した男が乗った深夜バス。
途中のトイレ休憩で君の悪い経験をするが
家には無事に帰り着いた。
しかし、翌朝、妻が意外なひとことを…。
「Y駅発深夜バス」
愛人を殺そうと
鉄壁のアリバイトリックを用意して
特急富士に乗り込んだ推理作家。
しかし、机上の計画は少しずつ狂いだし…。
「特急富士」
他にも、怪しい隣人の行動の意味を
幼い姉弟が知って驚く「猫矢来」
大学の元サークル仲間が山荘に集まるなかで
盗難事件が起きる「ミッシング・リング」
秘湯に取材に出かけた男が巻き込まれた
奇怪な風土病が絡む「九人病」など
パラエティーに富んでますね。
Posted by ブクログ
★★★☆☆この本も書店員さんの「おすすめ本」でした。自分的には内容は好みではありませんでしたが、自分では手に取ることもない本との出会いのために、これからも書店員さん方のおすすめ本も読んでいきたいと思います。
Posted by ブクログ
表題の「Y駅発深夜バス」が面白かった。
というか、どの作品も個人的に好きな感じだったし、「猫矢来」や「ミッシングリング」のような、なんとなくほっこり?する後味が良かったので、他の作品も読みたい!