【感想・ネタバレ】心はすべて数学であるのレビュー

あらすじ

他者の心の集合体=数学が脳を育てる
複雑系研究の泰斗が、数学は人類共通の普遍的な心の表現であり、その普遍心が脳の発達を促す、という仮説を語り下ろした刺激的一冊。

※この電子書籍は2015年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

「心はすべて数学である」という表題を、数学を考える時の心の働き方からはじめて、脳と心の問題を、複雑系、カオスを切り口にわかりやすく論じている。
カントール集合やゲーデルの不完全性定理にも言及しながら、数学が心の働き方、動かし方を抽象化したものである事をのべ、この普遍的な心が拘束条件として働く事で、脳が機能分化し、個々の心が生まれるという、拘束条件付き自己組織化の話がされている。
もちろん専門的な内容を、数式なく語っているので難しいところもあるけれど、全体的にとても説得力があり刺激的。
この本に出会えた事は、本当に幸せな事だと思う。AIについて語られる場面が多い昨今、またその事についての中途半端な議論がされる昨今、たくさんの人に読んで欲しい。

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2025年05月20日

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