あらすじ
修道院の会計係をしているおばが株券偽造の疑いをかけられた。ただ一人の親族の潔白を晴らすため調査を始めたヴィクに、何者かが圧力をかける。硫酸、友人の死、そしてアパートの火災――事件の背後の巨大な陰謀に孤独な戦いを挑む女探偵ヴィクと、やがて明かされる母親にまつわる衝撃の事実。話題の第三作。
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Posted by ブクログ
探偵ウォーショースキーの3作目。
母のおばが長年経理を務めていた修道院から、
株券偽造で疑われた、と救いを求めてきた。
母にも自分にも冷たく当たっていたおばだったが、
ヴィクは死の床にあった母との約束もあり、調査を約束する。
だが、修道院に話を聞きに言った直後に、調査を取り消される。
一方、前作で知り合った再保険会社のイギリス人ロジャーと再会し、
株式の情報のことで証券会社で働く友人を紹介する。
そのためか、友人は殺され、ヴィクは硫酸をかけられる。
年寄りは命を惜しまないと、
危ない橋を渡ってくれた、そして実際巻き込まれてけがをしてしまった、
元偽造屋の親友ロティのおじが、印象的だった。
また、おばが母を憎んでいたのは、
おばの夫と母が関係をもち、
母が追い出された後に夫が自殺したからだったのも衝撃的だった。
でも何といっても、大司教をマフィアに売り飛ばしたヴィクの手際はすごかった。
始末しないと大司教の犯罪に巻き込まれることになる、と暗に言っていた。
そして、ロジャーの会社を救ったお礼でピアノを買い、
マフィアに大司教の情報を渡したお礼で家を買っていた。
マフィア相手に駆け引きするとはかっこよすぎる。