あらすじ
暖かな陽の光、きらめく小川、鮮やかな緑に輝く牧場。持続可能な手法で羊たちを養い、豊かな土地と生活を子供たちへと継承するための方法を、今日も探し続ける。オックスフォード大卒の羊飼いがイギリス湖水地方の理想と現実を描く、『羊飼いの暮らし』続篇。
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Posted by ブクログ
前作よりも、強くメッセージが押し出された作品になっていると思います。
今回はより具体的な農場での取組みとその根拠が示されており、読者にも行動変革を訴えるものだったかなと感じました。
これが、学者とか、環境団体とか、学生とかじゃなく、羊飼いが書いてるっていうのがやっぱりすごいことなんですよね。
実際に土地と1番向き合って、そこから収入を得ている人の生々しい現実は他では見られないのではないかなと思います。
Posted by ブクログ
「風光明媚な湖水地方で農業なんて、きっと毎日が美しくて素敵!」そう思って本を開く人は、農業が直面する「現実」にきっと衝撃を受けるだろう。大規模で工業的に行われる農業の影響で農産物の価格が下がり、中規模で家族経営の農家の経営が厳しいものとなっている現実。生と死が身近にあり、疫病や担い手の減少など美しい事ばかりではない現実。
はるか昔の先祖の代から湖水地方で羊飼いとして暮らしてきた著者だからこそ書ける日々の暮らしや農業に対する意見は、日々オフィスで働く現代人にとって一読の価値があると思う。
スーパーに並ぶ肉や野菜はどういった過程でここに並んでいるのか、その生産は今後も持続可能なのか。
当たり前にそこにある「食料」や「自然」について今一度考えさせられた。