【感想・ネタバレ】歴史からの発想 停滞と拘束からいかに脱するかのレビュー

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Posted by ブクログ

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日経ビジネス人文庫は過去に読んだことがあるけれど,それに比べて随分骨太な本(過去の本が悪いわけではない)。著者の堺屋太一氏は知ってはいたけれど,こんな歴史への眼差しがある方とは存じ上げなかった。
単純に持ち上げるわけでもなく,貶めるわけでもない。どこまでも冷静で客観的。「勝てる組織」について書いているのに,最後では「それに属する人々に幸福をもたらすかどうかはわからない」と言い切ってしまうくらい。
ここにはヒントは書かれているけれど,経緯だけではなく,最終的な答えすら書かれていない。自分でどうするかを考えることを促される。本書を読む価値のひとつに、歴史について書かれているのに現代の時代性を知るヒントがあることだろう。現代はまだ答えのある時代ではないのだから。

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2019年08月14日

Posted by ブクログ

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主に戦国時代の武将達が勝ち得た理由を組織論の立場から述べた本。中学生ぐらいまでの薄い歴史しか学んでいないが、最近のNHKの大河ドラマでもクローズアップされる参謀の重要さも本書では特に述べていた。

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2015年01月08日

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1980年代に資源・エネルギー枯渇問題が浮上し、高度経済成長後の停滞しそうな日本を前にして、歴史上の人物からその突破のカギを論じた一冊。織田信長の天才ぶりと、しかし成長することによってのみ内部の軋轢を封じ込めていた織田軍の顛末は、結局信長死後、一気に霧散したという面からして、結局は3分の1の英雄(秀吉、家康)であったと評価。また、武将を雑草人間と作物人間に分け、体制(耕作者)の言うこと聞いて伸びるか、リスクしょいまくりながら好き放題伸びるか、まさに我々を想起しながら読み進めました。もちろん後者ね(笑) たまたま実家で手にした1冊ですが、おもろい。

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2012年04月08日

Posted by ブクログ

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小田原、北条攻めの説明が印象深かった。

上杉謙信も関東遠征で、小田原城攻めを行っているが、堅固な包囲網の前に籠城戦が長期に渡ってしまい、兵糧不足などで結果として失敗・撤退することになる。

その対比として豊臣秀吉が率いる20万前後の大軍勢で、再び小田原城攻めが行われるが、ご存じの通り北条氏を屈服させ、天下取りを実現する戦となった。

戦術・個々の兵の強さでいえば上杉謙信の方が、秀吉に勝っていたと推察される。

しかし謙信と秀吉の決定的な違いが簿記経理技術の発達と適用だという。主計官を置き、必要な物資・兵糧を前線へ供給する専門部隊を、秀吉が置いたこと。このことが長期籠城戦を可能にし、天下の名城である小田原城を陥落させることにつながる。

金銭・兵糧・時間などなど、、、必要となる物資を効率的に適時に調達する上では正確に計測する力が求められる。

冷静なリソース管理の上でこそ、無駄なく目標達成ができるという事例のひとつであると思う。

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2011年01月23日

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日本史上では高度成長期だった戦国時代を、1467年の応仁の乱から秀吉治世まで、約400年後の成長期である、明治維新~現代に置き換えて検証。対外戦争を行った時期に違いはありますが、殖産興業や自由化など意外に共通点があり興味深い。このまま徳川政権のような停滞期に入るのをどう防ぐか、といった警鐘でもあります。
その他の織田信長、豊臣秀長、石田三成の章は、「~に学ぶ」的なありがちさで今一つ。

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2015年03月08日

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戦国時代を組織論的にみると面白い。
こういう駆け引きとか権力闘争とか好きなんかね
三成の自分の中での評判が上がった、し、ちょこちょこ「私の著作の~」とかあって、不覚にも読みたくなってしまった。

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2012年09月12日

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