【感想・ネタバレ】幸福は絶望とともにある。のレビュー

あらすじ

自身の経験にもとづく問題提起を行ってきた著者が、閉塞状況の日本に一石を投じるエッセイ。 1997年から2000年に毎日新聞、産経新聞などに掲載したものをまとめて単行本化した書籍の改装版。 生の出発点を見失っていないか 受けるより与える方が幸いである 人間は一筋縄ではいかない 人間の不純な哀しさ、優しさ、香しさ 人間が人間になるために 人生の美学に殉じるために など

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Posted by ブクログ

ネタバレ

  膝を叩いた箇所: ①人間は飢えからスタートした。人間は自分の出発した地点を見失ってはならない ②人間の思考を変えたのは電気の存在。経済も安全も医療行為も、旅行や学問も電気があったから。民主主義も電気の落とし子 ③日本は戦後終始、自由主義と見せかけながら、日本ほど完全な社会主義制を取っている国はない ④戦後の日本が一つだけ大きく失敗したのが教育。悪の意味と徳。⑤なお、平成8年の接待禁止のための公務員倫理規定は、幼稚園児に行儀を教えているようなもの。曽野綾子「幸福は絶望とともにある」、2023.3発行。

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2023年11月28日

Posted by ブクログ

『真善美』
勇気、真、自由
は、結びついている。

著者は小説家であり、日本財団会長、日本郵政取締役を務めた人。アフリカに何度も訪れており、今の日本を、そして日本人を俯瞰して見ている気がする。


『私はいつも難民のことを考えます。住む家もお金もすべてを失い、子どもを連れて追い立てられ、それでも耐えてきた人もたくさんいる』
自分の日常を大事にしながら、理想論だけでは片付けられない、この世界の片隅にいつも目を向けている人。


すごーくわかる。
体感して、実体験があるからこその言葉で。
アフリカ、難民、生まれながらにして人は平等ではない。
選ばずにいる状況下の人が沢山いる。
自分以外に、自分以上に沢山苦しんでる人がいる、
そこに目を向けることの大切さもわかる。

でも、選べたとしても、自分で選んでいる道だとしても苦しくなることはある。
どんな風に、何に目を向けて生きたいのか。
選べる環境にいても先が長すぎて、前が見えなくなることもある。

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2023年06月28日

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