あらすじ
がんの治療にあたり、患者と医師は何をめざすべきでしょうか?本来は、がんに負けない身体を作って余命を延ばすことと、QOL(生活の質)を維持することではないでしょうか。しかし残念ながら、現在のがん治療では、そうしたことよりも「目の前のがんの大きさを小さくする」ことに主眼に置く傾向があるようです。確かに、抗がん剤を使えばがんはある確率で小さくなります。しかしその後、多くの場合でがんは再度大きくなるのです。余命を延ばすために大切なのは、体重と血液中のタンパク質の濃度です。この二つを維持するため、積極的に動物性タンパク質を摂取する必要があります。また、がん細胞にはビタミンCが効きます。がん細胞はブドウ糖と形が似ているビタミンCを積極的に取り込み、ダメージを受けるのです。本書は、これらの理論に基づく「トータル栄養アプローチ」を紹介。さらに抗がん剤、免疫、がんの原因なども取り上げ、がんとの闘い方を考えます。
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Posted by ブクログ
■ヘム鉄
私達が食材から摂取する鉄は、
主に植物性食品に含まれている無機鉄と
肉などに含まれるヘム鉄に分けることが出来ます。
無機鉄は剥き出しの鉄であり、
ヘム鉄は鉄イオンをポルフィリン環という化合物でコーディングしたものです。
がんの患者さんへ鉄を投与する場合には
ヘム鉄を使用しなければなりません。
身体によさそうだという印象だけでプルーンやほうれん草などを
多く用いることは、身体に対して無機鉄の負担をかけることになるのです。
ましてや貧血の時に医療機関で行われる鉄剤の注射は
無機鉄を直接血管内に投与することになり、
大量のフリーラジカルを発生させるきっかけを作ることになります。