【感想・ネタバレ】真珠とダイヤモンド 下のレビュー

あらすじ

桐野夏生が描く「バブル」
欲、たぎる地で迎える圧巻のクライマックス

時代はバブル全盛に。東京本社に栄転が決まった望月と結婚した佳那(かな)は、ヤクザの山鼻の愛人・美蘭(みらん)のてほどきで瞬く間に贅沢な暮らしに染まっていく。一方の水矢子(みやこ)は不首尾に終わった受験の余波で、思いがけない流転の生活がスタートする。そして、バブルに陰りが見え始めた頃、若者たちの運命が狂い出す……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

一気に読めた。
残りが少なくなっていくのが寂しくなってしまうほど読み終えたくなかった。

同じ時代に生きていた。新宿や渋谷、六本木のディスコで踊った。
エルメスのバッグは持てなかったけれど、洋服や化粧品に無駄にお金を使った。
ちょっと道が違ったら私も堕ちたのかもしれないが、そうならなくて良かった。

エピローグの前に「?」となったが、そういうことか。
誰にも共感出来ずに読んだが、水矢子はかわいそうな気がした。

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2026年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

バブル期の証券会社の話ということで、しんどい話だろうと思って覚悟して読み始めた。
悲劇ではあるけど、謎の爽快感?もあるのは、女性2人の潔さかな。
望月目線がもっと多かったら苦しかったかも。
装画の女性は勝手に同一人物だと思いこんでたけど、よく見ると佳那と水矢子か。
水矢子は綺麗な名前、「風の人」というのが印象的。
望月が「無知で馬鹿な子供だったのだろうか」「狡賢い大人たちに、さんざん利用されただけだった」と悟るところは悲しかった。
結局大人たちは生き延びてるし。
20代半ばは社会の中では子どもなんだなと過ぎ去ってからわかる。

「何もかもなくして街を彷徨うことになると、最初は惨めだったが、やがて心の底がひりひりと乾いて灼けるような心持ちが、いつしか心地よくなってきた。何も持たないことが、いっそすがすがしくて解放感がある。」
プロローグのこの部分が救い。

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2026年09月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時代の流れから展開はある程度予想してたけど、あまりに救いがなくショックが大きい。長編で登場人物達に感情移入してしまっていたから余計辛い。

望月が嫌いだったけど、最期まで自分よりかなを心配する姿には胸が熱くなった。死に際で望月が本当に一番大切なのは仕事ではなくかなだと確信した。望月は自分が成功することが、かなの幸せと信じてたと思うとすれ違いが悲しい。

本のタイトルが「一生輝かないダイヤモンドに薄汚れた真珠」だったことに驚いた。素敵な意味が含まれていると思い、最後まで希望を捨てずに読んでしまった。あのプロローグにもすっかり騙された。作者が容赦なくメンタルを潰しにくる。


下巻は夢中になってスラスラと読むことができた。面白かったけど、この作者は他の作品も重そうなので、回復するまでしばらくは読まないでおこうかな。

次は優しい内容の本を読んで、気持ちを中和させたいと思います笑

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2025年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

野心金金酒金金暴力。
ヤクザ屋さんがおしまいあたりは持っていきました。
大ラストは3人の主人公のうち生き残ったみやこが(失われた)30年後井の頭公園で疲れたよパトラッシュでも会えたから、ってまだ53歳じゃないかあの頭を使って自分一人で生き抜こうとしていたみやこはどこへ?!というか死んだ親の借金って引き継がなくていいんじゃなかった?!それだけ故郷と上京を共にした2人の悲惨な最期がダメージだったということか。
私は個人的に川村の存在がショッキングでしたねそんな複雑な生き死にあるのかと。
読み応え読みやすさの見事な両立があり上下巻4時間くらいで読めた。すごい速さで複数の誰かの人生を体感するというフィクション小説の娯楽はやはりいい。音楽と一緒で35歳以下までに気に入った作家しかもう読む気がなくて桐野夏生は私にとってその一人。
「ダーク」で感化されて私も自分の力で生きたいと家出したクチなので、今作では何もここまで不幸にしなくていいんじゃないか命だけは助けて欲しかったとも思うがあんな狂騒の中ではこうなるしかなかったのだという説得力はあった。
「ダーク」のように私は子孫は残せませんでしたが公園のみやこが私の数年後、とならないように気を引き締めていきたいものだとリアルにまた感化をされた。


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2024年06月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「好事、魔多し」との言葉があるが、恐らく調子のいい時には、やっかみから横やりが入るだけではなく、危機管理能力が薄れるのではないか。目の前の状況にのめり込み過ぎると、この人と関わると、これ以上進むと、危ないという勘が働かなくなってしまうのだろう。
その点、水矢子は冷静だった。けれども幸せにはならなかった。母親の借金という不遇もあったが、あえて幸せになろうとはしなかったようにみえる。佳那を差し置いて、自分だけが幸せになることはできないと思ったのではないか。水矢子はバブルには溺れなかったが、酒に溺れた。身を持ち崩す原因が、象徴的だと感じた。

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

バブル期の物語。

下巻はバブル末期から崩壊までが描かれています。
ヤクザと関係したことで望月夫婦の末路は決定されていましたね。
みやこの方は母親の謝金の保証人にさせられていたことで転落していくのですが、53才まで生きられたということは生命力が強いのでしょうね。
その割に最後はあっさりという感じですが。
汚れた真珠と輝かないダイヤモンドということでタイトル回収でした。
プロローグもエピローグで回収されますが、プロローグで望月夫のことを訪ねるのはミスリードにしてもずるいと思いました。

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2024年11月24日

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