【感想・ネタバレ】ハングルへの旅 新装版のレビュー

あらすじ

『朝鮮民謡選』を読み耽った少女時代。30歳を過ぎた頃、心に残った仏像がすべて朝鮮系であることに気づく。50代で学び始めたハングルははたして魅力あふれる言葉だった。隣国語のおもしろさを詩人の繊細さで紹介する。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2024.9.26再読。
韓国語を勉強し始めた直後に一度読み、約1年経った頃に再読してみた。
レベルがあまり上達していないので抱く感想が変わったということはあまり起こらなかったが笑、感想を書いておく。

この本の出版は1989年。
当時はなぜハングルを勉強するのか不思議がられたという。また当時は漢字の使用がギリギリ残っていた時代らしく、日本の若者がハングルを学ぶ場合一番苦労するのは隣国式漢字読みかもしれない、と著者は述べている。
今はハングルを勉強する人は全く珍しくないし、漢字の読みを覚える必要もない(べた一面ハングルは極めて読みづらいとも述べられているが、本当にそうなってしまった)。この数十年間で日本のハングルを取り巻く環境が大きく変わったことを実感した。

個人的にとても興味深かったのは庄内弁との比較である。ご馳走様=チャルモッケスムニダを初めて聞いた時何か耳馴染みがあるなと思っていたが、庄内弁のもっけだだったとは…。他にも言われてみれば確かにと思う対比があったし、語中の音が濁音になるのも、ハングル勉強中はなんで文字通りに読ませてくれないのかと思っていたが、自分たちの言葉だってそうだった…と気付いた時の何とも言えない気持ちになった。笑

長澤信子さんの台所から北京が見える、黒田龍之介さんのロシア語だけの青春と並んで、この先何度も読み返す本になるんだろうなと思う。

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2024年10月14日

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