あらすじ
藤井聡太が対局中に豚キムチうどんを注文して、
千駄ヶ谷の聖地と化した「みろく庵」。将棋指し御用達のこうした店では、
昔から棋士たちが勝負の傍ら、飲みかつ食い、素顔を見せてきた。
どんな世界にも、表があれば裏がある。現役棋士が小声で明かす、
メディアには決して登場しない「本当の現場の将棋メシ」。
解説=高橋茂雄(サバンナ)
※この電子書籍は2020年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
棋士は盤を前にするとまるで本当に命のやり取りをしているかのように眼光鋭くなる。
けど一度離れれば普通の人で、愉快な人たちなんだと言うのがこの本でもわかった。
特に食べ物を絡めたエピソードなので、それが言ったことない店や見たことない料理でも、自分の経験と照らし合わせてある程度の想像ができる。
すると、棋士と自分が烏滸がましくもなんだか繋がったような錯覚を覚え、親近感が増す。
先崎先生の軽妙な語り口もあってだと思うが、棋士のリアルの一片に触れられる本だった。
Posted by ブクログ
あとがきにも書かれていたけど、コンプラゆるゆるの時代の飲み食い日記でした。将棋のルールは全く分からないけど、彼らの頼むランチやスイーツがなぜかすごく魅力的で、それ目当てで見てしまう事も多いです。ひふみんは、将棋界ではすごい方なんですね。普段は垣間見れない将棋界の裏や、対局後の話、そしてやっぱり羽生さんは羽生さんだった。頂点に立つ人は流されずブレない。
Posted by ブクログ
先崎九段のことは名前と顔が一致するくらいでよく知らなkったのですが「うつ病九段」を読んで、読ませる文章力をお持ちだとよくわかったので、第二段の本、本書を読んだ。
将棋棋士の生態を食べ物に絡めて面白おかしく書いてくれている。先輩や後輩棋士との関係、アルコール、食事代、おごりおごられ、棋士の生態がよくわかる本だった。
また女流棋士はまだだれもプロになれておらず、男性との棋力は歴然としているが、某女流棋士が初タイトルをとり、大泣きするなど、我々素人には計り知れない、熱情と苦労と歴史がつまっていることを垣間見させてくれる好著であった。