【感想・ネタバレ】東京大学の式辞―歴代総長の贈る言葉―(新潮新書)のレビュー

あらすじ

明治十年の創立から東京大学は常に学問の中心としてあり続けた。大震災、戦争、大学紛争、国際化――その歩みはまさに日本の近現代史と重なり合う。時代の荒波の中で、歴代の総長たちは何を語ってきたのか。名式辞をめぐる伝説、ツッコミどころ満載の失言、時を超えて紡がれる「言葉」をひとつずつ紐解く。南原繁から矢内原忠雄、蓮實重彥まで、知の巨人たちが贈る、未来を生きる若者たちへの祝福と教訓!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第二次世界大戦中、東京大学の総長であっても自由に発言することが許されず、戦争を賛美するような式辞しかできなかったというのが、まず驚いた。それもあってか、戦後の総長の「軍閥・超国家主義者等少数者の無知と無謀と野望」によって推進された物であったと戦争を一刀両断しているのは気持ちよかった。
矢内原総長の旧制の学生と新制の学生の対比も面白かった。どちらも、東大生という日本のトップレベルの学生たちに対し、一長一短を言っているところがとくに。また、寛容の精神にも触れており、現代にも通じる話もあったが、筆者が言うように寛容の精神が大切ではあるものの、寛容しすぎのいまの社会もどうなのかと思ってしまった。

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2023年05月13日

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