あらすじ
「尼子は負けぬ。出雲はわれらのものじゃ」神の化身八咫烏に導かれ、滅亡した尼子(あまご)氏残党が姫のもとに結集。〈出雲国奪還〉の戦いが始まった!室町後期。応仁の乱に際し出雲国の大半を手中におさめ、山陰山陽に強大な勢力を築いた戦国大名・尼子氏。永禄9年(1566)、毛利軍の猛攻を受けた尼子軍は本拠地の月山富田城を開城して降参、ここに尼子は滅亡する。
物語はその2年後の永禄11年、秋たけなわの京の都からはじまる――。
歌舞伎、講談などで日本人に親しまれてきた物語に新たな生命を吹きこんだ、著者初の壮大な歴史ファンタジー!!
※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
かつて山陰地方を治めていながら、毛利家に滅ぼされた尼子家。
尼子一族の末裔スセリとその息子・勝久を担ぎ上げ、尼子の元家臣達が御家の再興を願って、毛利家に立ち向かうべく決起します。
本来カリスマ性を発揮して皆をまとめるべき立場のスセリが、再興軍の大将・山中鹿介との恋に溺れてしまっているせいか、わきが甘く敵方の忍びにやりたい放題にかき回されて、敗戦を重ねる再興軍。
後半は、魂が入れ替わったり、黄泉の国へ行ったり、伝奇ファンタジー要素が強くなっております。
やはり、出雲という土地柄の神秘性もあるのかな、と思います。
主役のスセリはちょっと恋愛が過ぎましたが、他の女性キャラ・・女介、黄揚羽、猫目、イナタ、ナギ・・は割といい味出ていました。中でもナギは、正体が正体だけに、彼女の壮絶な最期に胸が痛みました。
Posted by ブクログ
戦国時代尼子氏の興亡を素材にしたホラー,ファンタジー.十勇士はともかくとして神話を混ぜ込みながら荒法師の祟りやオロチまで登場して最後は何かよくわからない世界に行ってしまった.スセリと鹿介はいいとしても,ナギやイナダのその後にも触れて欲しかった.黄揚羽や猫女など魅力的な人たちもいるのだが,主人公に魅力がなかったのが残念だ.