あらすじ
難しくて伝えづらい。相手にとってうれしくない。そんな話題や情報、ニュースを相手に正しく理解してもらう方法がわかる1冊。
「言ったつもりが伝わらない」「このくらいわかるはずと思ったのに、相手は適当に理解していた」「伝えた内容を相手が誤解してトラブルになった」上司VS部下、企業VS消費者・マスコミ、学校VS保護者、PTAの役員VS他の保護者、マンションの理事会VS住民……。あらゆる場でコミュニケーションは発生し、伝える、伝わる関係が生まれます。
じつのところ、相手にとってうれしいニュースであれば、伝えるのはさほど難しくないもの。ですが、もしもそれが相手にとっては聞きたくないような「やばいこと」であったら、どう伝えればいいのか?
例えば、仕事の不備を部下に指摘する、製品の事故や不具合とその発生経緯を発表、説明する、マンションの修繕費積み立て費を急遽増額しないとまずいことを伝える等……。そもそも、正確に伝わらない(伝えられない)原因は何か、それによって起きる不具合とはどんなものか?
以上を踏まえたうえで、相手に誤解なく伝わるコミュニケーションの具体的な方法を、リスクコミュニケーションの専門家である西澤真理子氏が一般人向けに日常(ビジネス/プライベート問わず)のさまざまな場面で応用できる形で解説する。
※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「リスク・コミュニケーション」とは不都合な真実をどのように伝えるかの手段のことです。
ただ真実を伝えるのではなく、綿密な準備から、フォローまで、考え抜いて実行するべきであると著者は説きます。
また、人は物事を感情やイメージで判断し、それからゆっくりと情報を理解する、という行動経済学の視点から、相手を説得することが重要ではなく、相手が腑に落ちるような情報にデザイン・加工して提供することが重要である、とも。
不都合な真実を伝える場面は、少ないように思われますが、最も危険なのは、危機感なく発信してしまう情報。
誰でも発信・受信できる、一見すると素晴らしい時代になりました。
しかしながら、それと同時に正しくない、ふさわしくない情報も流れる時代となりました。
発信する側として気をつけるべきことをこの本では密に書かれておりますが、受け取り手の読解力、すなわちここで書かれているような、自分がイメージや感情先行で情報を消化していないかどうか、改めて考え直すきっかけにもなると感じました。
Posted by ブクログ
この本を読んでから、仕事の取捨選択をしやすくなった気がします。これをやらないことで起こりうるリスクは何かを考えてから、やる・やらないの判断ができるようになりました。