【感想・ネタバレ】事故 別冊黒い画集1のレビュー

あらすじ

山梨県内の断崖の下で、血まみれで死んでいる若い男が発見された。翌日、同県の湖畔の竹藪の中から三十すぎの女の絞殺死体が出てきた。男はトラック運転手で、女は興信所員だった。この二つの殺人と東京で起こったトラックの軽い接触事故。何の関係もなさそうな三つの事実の繋がりを追う「事故」。他人の不幸を嗅ぎだすのが趣味の家政婦が、堅い大学教授と上品ぶった夫人の家庭に派遣され、そこで見つけたものは……濃密な文章で読ませる「熱い空気」の中篇二作を収録。

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Posted by ブクログ

中編2作を収録した1冊。昭和なミステリの王道、浮気と世間体をテーマに、ドロドロした人間模様を描く、清張の真骨頂であります。

1作目の「事故」は、今になってみているからかもしれないが、犯人もわかりやすく、告白風に解説するところは少々ダレる。

面白いのは2作目「熱い空気」。加害者側の視点から、とある家庭を壊す過程を見ていく。こちらの作品のためだけに買ってもいい。出てくる人が全部悪人という、ハードボイルド真っ青な設定。調べると「家政婦は見た」の原作だったことが、帯に書かれていたらしい。

まあ、清張は読みやすいよね。

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2015年04月14日

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