【感想・ネタバレ】欲望の見つけ方 お金・恋愛・キャリアのレビュー

あらすじ

なぜ私たちは周りの人が欲しがるものを欲してしまうのか。社会学者ルネ・ジラールは欲望の法則を暴き、それを体系化した。複数の企業を経営する著者が、ジラールの理論を解説しながらマーケティングの心得を説くとともに、盲目的な欲求から離れる術を明かす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

欲望は社会的なもので模倣がベースである。ほかの人が欲しがるかどうかが重要。
今は社会が薄い欲望を搔き立ててくる。自省により濃い欲望を育てて充足を感じることができるようにすべし。周りに対してもその方向に進むようにふるまうべし。
うーん。濃い欲望はかなり不幸をよびそうな気もする。

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2024年12月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『欲望の見つけ方』は、ルーク・バージスによる現代社会の「欲望」の成り立ちを深く掘り下げた一冊です。私たちが「欲しい」と感じるものの多くは、実は他者の欲望の模倣であり、社会的・文化的な影響の産物であるというルネ・ジラールの模倣的欲望理論を土台にしています。著者は自らの哲学的な学びと起業経験を織り交ぜながら、消費文化やSNSの中で生まれる「薄い欲望」に振り回される現代人が、自分の本当の「濃い欲望」を見つけることの重要性を説いています。

本書の特徴は、単なる理論の羅列や一般論の提示に留まらず、著者の身体感覚や経験が色濃く反映されていることにあります。そのため、内容は動的で流動的、一問一答型のような明確な回答が示されるわけではなく、むしろ読者が自らの内面と対話しながら読み解き、問いを立てていくことが求められます。この点が読みにくさの一因であり、一方で本書の本質的価値でもあります。

読者としては、筆者の内面や経験に寄り添い、その視点に共感しながら理解を進める必要があり、「自己一致」という概念がこの対話の軸になることに気づきました。自己一致とは、自分の内なる欲望や価値観と外的行動が調和している状態を指し、本書の「濃い欲望」探求の核に相当します。このワーディングがなかったら、議論はもっと抽象的で断片的になりかねず、大切なテーマを捉えきれなかったかもしれません。

また、本書の読み方や内容は、私が学んでいるエグゼクティブ・コーチングの実践と多くの共通点を持っています。コーチングの表面的なスキルだけではなく、クライアントの深い内面に迫り、真の自己理解を促す態度は、本書の「欲望の模倣」からの解放や自己の本質的欲望の探求と重なります。これは現代社会の自己啓発やビジネス教育の課題を反映しており、表層的な成功論に対する批判的視点としても有益です。

一方で、本書の内容は単純に理解できるものではなく、専門用語や哲学的な探求は時に難解であり、「言葉遊び」に陥る危険も指摘されます。重要なのは、こうした言葉や理論を単なる知的な装飾とせず、自己の生活経験や感情と結びつけて実体験として咀嚼することです。そうした読書態度がないと、本書は空虚に感じられかねません。

総じて本書は、欲望という人間の根源的なテーマを多角的な視点から探究し、現代の消費社会で生きる私たちに「本当に欲しいものとは何か」を問いかける挑戦的な作品です。そのため、読むには主体的な自己対話と深い思考が必要ですが、そこから得られる洞察は深く、精神的成長や自己実現に繋がるでしょう。読者は単なる読み手を超え、自分の内面と向き合う「対話者」として本書に接することが求められます。

本書は読み手によって理解や感想が大きく異なる、まさに「問いの書物」であり、現代における自己の欲望や価値を再検討する重要な一冊といえます。

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

欲望とは
自身の内から湧き出るものと
他人の模倣から生み出されるものがあり
欲望のほとんどが後者である
節約界隈では当たり前の事で
今更感があるが
学生の頃は模倣の日々だったなぁと思い出し笑い
対策もしっかり書かれているので
ラスト50ページくらいだけでも十分な一冊

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2025年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

欲望(〜が欲しい)と思うのは、自発的なものではなく、他者の真似をしているだけという主張について書かれていた。その欲望は時には悪い方向に進んでしまうこともあるため、自分にとって何が大事なのかしっかりと順位づけしておく必要がある。

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2024年06月09日

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