【感想・ネタバレ】猫だましいのレビュー

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Posted by ブクログ

大好きなハルノ宵子さん。
「それでも猫は出かけていく」を読んで以来、誰の視線も気にもとめず、言いたいことをストレートに時には皮肉をこめて言ってしまうハルノさんの大ファンになってしまいました。
「猫だましい」は、自分の病気をとおして誰にも訪れる死との距離を、猫たちとの別れやご両親の看取りをからめながら淡々と語っておられます。
ハルノさんの周りには、濃いつながりの人や猫がいて、お人柄どおりの濃い深い社会に生きてらっしゃるのだと思いました。
挿し絵の猫のイラストはとても魅力的で、ハルノさん自身のようだとますます大好きになりましたよ。

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2024年03月27日

Posted by ブクログ

ご自身の闘病記なんだけど、そうは感じられないくらい楽しく読める。大腸がんのステージⅣだって診断されて、ここまで冷静に受け止められる人って、なかなかいないんじゃないかな。肝が据わっているというか達観しているというか。
ハルノさんは、両親を介護して自分もたくさん病気になって、そのうえ自宅に住み着いた野良猫の世話までして中には病気持ちの猫もいて、本業である漫画を描けないこともあったらしい。
それでも、どんな困難や災難にもめげない強さと、常識にとらわれない大胆さで、次々と荒波を乗り越えてしまう姿に、何があっても大丈夫だと思えるような勇気と元気をもらえた気がする。

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2023年10月22日

Posted by ブクログ

自分の大腸がんをこんなに俯瞰して語れるってすごいなと思った。がん宣告の衝撃もなく、お一人ですか?から始まり、10日間の入院中の人間模様、病院のコンビニ、お見舞い、食事、退院後の大変さを軽妙な語り口で重さを感じさせなかった。
たくさんの猫の病気と両親の病気、介護に付き合って、自分も病気を抱えて、とても大変そうなのにそんな感じがしない。自分の直感と経験で医師のいいなりにはならないところとか、見極め方とか。
がんはストレスに深く起因しているのでは。自分は大丈夫、うまく乗りきれていると思うときが危険。精神の水面下でのストレス、がんは緩慢な自殺なのだ。というのは一理あると思った。
がんの受け止め方として病院や病気に支配されないこと、人は生まれた瞬間から余命宣告されているのだからという言葉は心にとめておこうと思う。瞬間を生きることで幸せを感じられたらいい。死んだらわからない。あとのことばかり考えず、今を大切に生きないと時間がもったいない。ついつい考えてしまう年齢だけど、日々の自分の生活をもう少し楽しんでもいいなと思えた。

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2023年06月24日

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