【感想・ネタバレ】ザ・ロング・サイドのレビュー

あらすじ

魂の弁護士ボー・シリーズ激アツの完結編!

テネシー州プラスキ。ジャイルズ・カウンティ高校のアメリカンフットボール・チーム「ボブキャッツ」がライバル校を相手に歴史的な勝利を収め、試合後には地元の人気バンド「フィズ」がそのスタジアムでコンサートを行い町中が熱狂した夜――翌朝、バス置き場で遺体が見つかった。被害者はフィズのカリスマシンガー・ブリタニー。容疑者は、彼女の恋人で「ボブキャッツ」のスター選手オデル。現場に残された証拠はどれもオデルが犯人だと示していたが、彼は無実を主張し、彼が父親のように慕う弁護士ボーセフィスに弁護を依頼する。地元の黒人コミュニティは騒然とし、オデルをブリトニー殺害の犯人と敵視しはじめる。一年前に子どもたちの親権を取り戻し、やっと平穏な生活を手に入れたボーは、オデルの弁護は「間違った側(ザ・ロング・サイド)」に立つことではないかと逡巡する……。
「トム・マクマートリー」シリーズに続く法廷エンタメ「ボーセフィス・ヘインズ」シリーズ、激アツの完結編!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2024年の5作目は、大好きな作家ロバート・ベイリーの新作です。主人公は、哀しみに悲観せずに前を向こうとする熱血正義感な男ボーセフィス(ボー)・ヘインズです。
衝撃の2連チャンで終わった前作「嘘と聖域」からの流れを大いに受けていますので、前作から読む事をおすすめします。
舞台は、いつものようにプラスキです。アメリカズ・ゴッド・タレントのファイナリストで、人気バンドのフィズのカリスマシンガー、ブリタニーが町のバス置き場で死体で発見されます。彼女は、ビール瓶で殴られていました。犯人と疑われたのは、彼女の恋人で有り、ハイスクールのフットボールのスター選手、オデルでした。オデルには、逮捕歴と暴力事件で高校を退学になり、転校して来たという過去が有ります。
オデルは、死体が発見された近くで酔って眠っている所を発見され、血痕の付いたブリタニーのシャツを握っていました。しかも、オデルは、ブリタニーから別れを切り出された直後で有った事が分かります。状況証拠は、オデルが犯人で有る事を指し示し、動機も十分です。
オデルは、ボーに弁護を依頼します。オデルは、ボーの農場で週末働いており、ボーは、かつての自分とオデルとを重ねていました。有名人同士の事件という事も有り、町が騒然となる中で、正義を求める声が高まって行きます。ボーは、オデルの弁護を引き受けるべきか、悩みまくります。果たして、ボーは、弁護を引き受けるのか?そして真犯人は、他にいるのか?
前作の衝撃が強かっただけに、今回の真相自体は、ロバート・ベイリーからすると、少し落ちるかもしれませんが、前作とセットと考えると良いと思いますし、正義とは何かを問いかける良作だと思います。
シリーズ完結という事なので、ボーを主人公とした物語が、もう読めないのが、残念でなりません。
☆4.6

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

違う、そうじゃない。「ザ・プロフェッサー」から読んできた6作目にしてスピンオフ2作目だが、法廷パートの分量は削られる一方だった。ワイドアスオープンと言いながらエンジンがかかるまでが長く、残りのページ分量だけで一体何を引っくり返すのか、違う意味でハラハラしてしまった。結局はどんでん返し自体のインパクトも弱く、前半部の人間ドラマというか複雑な感情描写に筆の比重が寄っているのは明らか。前作の肝であった検事長の話もここまで引っ張る必要があったのか疑問。

とはいえシリーズとしては好きなままだし、訳者あとがきによれば次回作はリッチ弁護士のリターンらしいので楽しみ。

あと全然関係ないが、表紙をちゃんと見ていなかったので、本文中で正しい訳が登場するまで「“長い側”ってなんだろう」とか間抜けなことを考えていた。

0
2024年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズのテーマは不利な状況においても決してあきらめず、正義を信じ、愚直なまでに行動することだった。

それが、前作のラストで正義が揺らいでしまった。
本作でそれがどのように回収されるのか。

結論から言うと、一応の決着はつくが、モヤッと感が残るラストになった。
やはり、ヘレンはあのまま終わってはいけない。
ボーもそれで終わってはいけない。

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2024年07月17日

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