あらすじ
のんきを絵に描いたような鯉ヶ窪学園。敗退を続ける野球部グラウンドからベースが盗まれてしまう。オレ(=赤坂通)が唯一の下級生として在籍する探偵部員の総力を結集しても謎は解けない。後日、野球部とライバル校との練習試合終盤に事件は起きた。白昼堂々、球場で発見された野球部監督の死体に騒然となる両校関係者と捜査陣。動機は不明、球場ではアリバイ実験も行われるなど混迷をきわめる事件に、オレたち探偵部三人が事件に首を突っ込んだ。しょうもない推理合戦の先に待つものは……? 本格推理界期待の新鋭が、その持ち味を生かした書き下ろしユーモア本格推理。
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Posted by ブクログ
三馬鹿ぶりに磨きがかかり、相変わらずのとんちんかんな三人組がとんちんかんに活躍する姿がなんともおもしろかったです。
狙いすぎといえそうな面白おかしい文さえも、三馬鹿たちのおバカっぷりのためにもういっそ心地よいくらいに思えたシリーズ2作目でした。
ぜひまたこの三馬鹿の珍活躍が見たいなー。
Posted by ブクログ
軽快なユーモア・ミステリの秀作。野球がらみのトリックが秀逸。このシリーズは三人のワトソン(役)の物語なんだけど、それゆえホームズ役が誰になるのかを探すのも楽しい。
Posted by ブクログ
鯉ヶ窪学園高等部の探偵部に所属する3人、そのうちの後輩である赤坂の目線でめぐるミステリー。
野球部の練習試合を観戦するために、訪れた対戦相手の球場で、試合をしていた1人の選手が死体を発見する。その傍には、鯉ヶ窪の野球場で先週盗まれたと噂されていた野球のベースが置いてある。その関連で容疑者に選ばれたり、ほかの容疑者とも関わっていたりと、事件に首を突っ込んでいく流れ。
自分でもいろいろ考えてみたけどことごとく外れてしまった…登場人物の掛け合いが面白く、また最後の謎解きもスッキリ。よく思いつくなって思わされた。正直1ページに上下2段で書かれてるし、割かし分厚いしで、読む前はちょっと……とも思ってたんだけど、読み始めるとスラスラ呼んじゃいましたんฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ
Posted by ブクログ
この人犯人でしょ!ってほぼ確信してたのに、最後の最後で三馬鹿トリオが同じこと言い出したせいで一気に雲行きが怪しくなり......
見事に外れた。
やっぱり予想できないミステリーって読んだ甲斐があるし、なにより面白い。
野球にあまり興味がないから、用語が多用されてたのはちょっと読み難かったかな。。
Posted by ブクログ
ちゃんと騙されました。三馬鹿、もしくは馬鹿トリオと同じく。確かにこのトリックでは前作と同じように人物一覧は載せられないな。今回は石崎先生登場せず。この方の作品は野球ネタがちょこちょこ挟まれるが知らなくても楽しめる。でも知ってれば尚良しの本作、うま~く演出したら映像化として面白そうだなぁ~なんて、考えるだけ野暮か。
Posted by ブクログ
鯉ケ窪学園弱小野球部の中でベースが全部盗まれるという事件が起きる、それに続いて殺人事件が起き、その現場にはベースやグローブが置いてあり、謎が深まるばかり。殺人トリックは実に巧妙で、思いつきもしなかったので、とても面白かった。
Posted by ブクログ
息子も僕も大好きな東川。単身赴任の留守宅に帰るに当たり、まだ読んでいなかったのがあったので、息子への手土産も兼ねて買って読んでみました。
メイントリックはかなり豪快なものですが、ちょっと無理がある幹事。それよりも叙述トリックの方がおもしろかったです。まあまあのでき、といったところでしょうか。
Posted by ブクログ
鯉ヶ窪学園シリーズ第二作。
今回は、野球見立て殺人が舞台。
探偵部の面々も色々な事に巻き込まれますねぇ。
って言うか、普通の高校生三人組なのにね。
例によって軽妙な三人組が事件解決に活躍?
Posted by ブクログ
おちゃらけミステリと見せかけて”本格”トリックここに有り。
三馬鹿トリオのおかげで楽しく読み進められます。
おっ、おっ?真面目な展開になったぞと思うとちゃんとオチがついていたり。
野球がよく分からず不安だったのですが、要所にあるイラストに助けられました。
これいいですね。分かりやすい。ただし、読む前に見ないように注意ですよ。
Posted by ブクログ
〔Ⅰ〕探偵部の三馬鹿はただの観客だった。
〔Ⅱ〕ライバル校のひとつ、飛龍館高校の専用グラウンドど鯉ヶ窪高校の野球部監督が刺殺され、それは連続殺人となった。現場は数日前に鯉ヶ窪から盗まれたベースと野球の道具が置かれており見立て殺人だと興奮する探偵部。当然、肩透かしになるんやろなあと思う。
〔Ⅲ〕最初の事件は複雑なだけに逆にトリックと犯人はすぐわかったが…あとは誰でもできそうで、意外に厄介。
■鯉ヶ窪学園についての簡単な単語集
【相川詩織】芸能クラスに通う芸能人。
【赤坂通/あかさか・とおる】探偵部部員。「放課後」のとき霧ケ峰の前に腐った真鯉の姿で登場。中身はこれといった特徴のない男子高校生で二年のとき転校してきたが無難そうな文芸部に入ろうとしたものの叙述トリックにより騙されて探偵部に入部させられた。
【足立駿介/あだち・しゅんすけ】男子陸上部員。種目は走り幅跳び。自分を褒める自称が多い。三年生が抜けた後の新部長に誰がなるかもめたときに部長に立候補して無投票で就任した。候補だった大平と小仏は部を去った。殺したいほど憎んでいるヤツはいないがぶん殴ってやりたいていどに憎んでいる者は男子部員二十一人中に二十人ほどいる。体育祭で「僕」からバトンを受けるアンカーだったがカッコつけて走り派手に転んだ。
【荒木田聡史/あらきだ・さとし】校内では有名な不良。涼と奈緒ちゃんにフクロにされた。いつも隠れてタバコをすっている。涼に「ドラセナ」マスター特製ベーコンまみれのハンバーガーをおごってくれた。1330円。そして「ドラセナ」マスター特製鰻レタスバーガーをおごることになった。
【有沢美香/ありさわ・みか】大島の同級生で異常なまでの愛情を彼に寄せている。
【安西】龍ヶ崎家の家政婦さん。
【アンジェリカ】恋ケ窪教会のシスター。
【安藤タケル】人気俳優。父親も有名俳優。
【安楽亭ハラミ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。オチケン。関西弁一年女子。本名は土屋倫子(つちや・りんこ)。
【E館】二度も事件が起こった校舎。逃亡するのに向いている。
【池上冬子/いけがみ・ふゆこ】地学教師。知的な美女。男子生徒にファン多し。冗談の通じなさそうな女。学校では白衣。かつて「峠のドリフト女王」と呼ばれた。らしい。得意技は後ろ回し蹴り。UFO愛高し。探偵役。
【石崎浩見/いしざき・ひろみ】生物教師。三十歳。好きな打者はヤクルトの大杉。探偵部の顧問候補として狙われているので探偵役となる。涼が困ったときには電話一本で召喚できる。この人がいるせいで涼は自分の頭で考えようとしなくなった。水崎アンナの書いた小説に同姓同名で同じ職業の人物が登場する。変わり者と称される。
【和泉亜希子/いずみ・あきこ】水崎アンナの書いた小説で教頭。堂々たる肉体を誇る眼鏡美人。
【市川雅人/いちかわ・まさと】水崎アンナが書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校の陸上部員。皆が友人と思われたらイヤだと思っている。どうやら鯉ヶ窪学園の足立駿介君に近いタイプかと。
【浦本響子/うらもと・きょうこ】水崎アンナが書いた小説中の音楽教師。絞殺死体として登場。
【うるる】涼の前に現れたもう一人のエアコン娘。宿命のライバルとなるか? 二年四組。小柄なツインテール美少女。鯉ヶ窪学園ミステリ研究会。
【映画部】映画を作ろうとする部であって映画を研究する部ではない。
【江川】警備員。
【エックス山】正式名称は西鯉ヶ窪緑地。なぜエックス山と呼ばれるようになったかは地元の人でも知らない国分寺七不思議のひとつ。
【江藤憲次/えとう・けんじ】野球部新キャプテンで捕手。二年生。
【大金うるる】→うるる
【大越正吾/おおこし・しょうご】水崎アンナが書いた小説の登場人物。陸上部員。
【大島敦史/おおしま・あつし】三年生有数のモテ男。
【大塚修司/おおつか・しゅうじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。映画研究会二年。ふてぶてしそうな巨漢。
【大平】陸上部から野球部に移籍。
【岡崎正志/おかざき・まさし】陸上部の一年生部員。スラリとした長身。宮下綾乃先輩に恋している。
【岡野祐樹】水崎アンナの書いた小説の登場人物。弱小バスケ部の主将。
【小笠原玲華/おがさわら・れいか】鯉ヶ窪学園芸能科一年。新進の女優。長い手足に小さな顔でストレートヘアーに知的なまなざし。本名は吉田さん。キャベツいっぱいのお好み焼きをおごってくれた。1550円。探偵役。
【岡野千夏/おかの・ちなつ】茶髪でヤンキー口調の女子生徒。
【オギワラ・ユウジ】水崎アンナが書いた小説中の被害者である滝口美穂が口走った言葉。滝口美穂が勤める飲食店のオーナーが荻原悠二といい彼女に言い寄っていたらしいが?
【お礼参り】鯉ヶ窪学園名物、生徒による先生に対するお礼参り。三月一日が解禁日。まあ、「冷やし中華始めました」みたいなもの。先生たちはかなりピリピリする。
【片瀬和哉/かたせ・かずや】水崎アンナの書いた小説の登場人物。数学教師。ボサボサアタマにヨレヨレスーツで女子に不人気。
【加藤翔太/かとう・しょうた】映画部の二年。色白のメガネ男子。
【加藤美奈/かとう・みな】隣のクラスの女子生徒で校舎から落ちてきて野田を押しつぶした。中学生の頃は演劇部のスターでイジメっ子だった。
【門倉新之助/かどくら・しんのすけ】奈緒ちゃんの居候先のおじいさんで命を狙われているらしい。資産家。七十五歳。
【門倉照也/てるや】俊之と典子の息子。新之助の孫。成人している。アホな三代目を絵に描いたような人。
【門倉俊之/としゆき】新之助の息子。
【門倉典子/のりこ】俊之の妻。
【門脇/かどわき】陸上部の顧問。足立が死んだとぬか喜びさせられる。
【カバ屋】お好み焼き屋。カバに似たおばさんが広島風お好み焼きを焼いてくれる店。抜け出して買い食いするスリルが人気。
【神山研吾/かみやま・けんご】水崎アンナの書いた小説の登場人物、二年C組生徒。長身長髪。
【烏山千歳/からすやま・ちとせ】そんな名前の駅があるらしい。女刑事。祖師ケ谷警部と組まされているようだ。若くて美人。『君に読ませたい~』で水崎アンナが書いた小説にも登場。石崎の後輩。
【川田】陸上部二年。
【川田】恋ケ窪教会の神父。
【河端/かわはた】野球部のエース。軟体動物のようなモーションから打ってくださいといわんばかりの半速球を投げる。
【北原詩織/きたはら・しおり】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校文芸部部長。水咲アンナとは中学の同級生。丸顔で童顔ベリーショート。市川雅人君の友人ではない。
【木戸勝/きど・まさる】水崎アンナの書いた小説の登場人物。陸上部。縦に長いバナナのようなフォルム。
【霧ケ峰涼/きりがみね・りょう】『放課後はミステリーとともに』の主人公。右投げ右打ち本格派の十六歳。エアコンのような名前の名探偵になるつもりだがなかなかのアホである。というか、どちらかといえばワトソン役。エアコンと言われたらキレる。広島カープの大ファン。ベーコン好き。
【桐原さとみ】芸能クラスの芸能人。学校では野暮ったい眼鏡をかけた娘。
【鯨山高校】鯉ヶ窪学園とは互いに唯一と認め合うライバル校。きわめて低い水準で。
【久保毅】堂々たる体格と繊細な筆遣いの美術教師。
【倉橋】サッカー部のストライカーでイケメンの先輩。
【倉本美奈子/くらもと・みなこ】音楽の若い女性教師。
【栗原由香/くりはら・ゆか】水崎アンナの書いた小説の登場人物。水泳部。
【警備体制】ゆるゆるの警備体制がこの学園の伝統的校風。それでこそこっそり抜け出してカバ屋で買食いするスリルを味わえる。
【劇団・遊撃手】そこそこ知られた劇団。西本千里(にしもと・ちさと)が看板女優。
【恋ケ窪】都市の中の田舎。
【鯉ヶ窪学園高等部】舞台になる高校。鯉ヶ窪にある。ランクはいまいちだが生意気にも芸能クラスを持っているので芸能人が多く通う。校是は「自主・自立・できれば隣人とも仲良くしましょう」。しじゅう事件が起こっている治安の悪い学校だがミステリ界隈ではそう珍しくはない。
【鯉高祭】文化祭。地元の有名校早稲田実業と重ならない日付を選んで開催される。
【児島】陸上部二年。
【小仏】陸上部から野球部に移籍。
【小松崎律子】三十路の音楽教師。
【近藤】野球部のエース。
【近藤美紗/こんどう・みさ】テニス部一年。大島とつきあっている。
【斎藤】先輩。「屈辱」で共に怪しい男を追う。
【佐伯優子/さえき・ゆうこ】映画部部長。黒髪ロングのたぶん三年生。「監督」ないしは「巨匠」と呼ばないといけない。真の狙いは映画を撮影する自分のメイキング映像を撮影すること。
【酒井千里/さかい・ちさと】水崎アンナの書いた小説の登場人物。控えめなうりざね顔。文化系プロレス部員。
【桜井】野球部不動の四番打者。
【桜井あずさ】生徒会長。多摩川部長の友人。中学の頃多摩川をフッたことがあるらしい。家は貿易会社を営んでいて父は現在市会議員なんだとか。
【佐久間忠雄/さくま・ただお】恋ケ窪教会の隣家。庭の楓の木をめぐって争いがある。
【殺戮の館】映画。監督は後にカルト映画の巨匠と言われるようになる河内龍太郎(かわち・りゅうたろう)。ミステリマニアの間で議論を巻き起こす問題作。二時間半。この著者の作品に名前はよく出てくる。涼は退屈した。
【真田仁美/さなだ・ひとみ】美人校医。
【佐野弘樹/さの・ひろき】水崎アンナの書いた小説の登場人物。一年D組生徒。
【佐山】映画部部員。頭を斧で割られた姿で登場した。
【私鉄沿線刑事】私鉄沿線の駅名のような名前の二人の刑事。祖師ヶ谷大蔵警部と烏山千歳刑事。ちょいちょい登場。
【柴田幸三/しばた・こうぞう】武闘派体育教師の筆頭。通称「シバセン」。
【島村祐介】歴史教師。放送部顧問。かつて学校に入り込んだ盗撮犯に本多和彦とともに暴行を働いたことがある。
【城ノ内】鯉ヶ窪学園警備室の室長。
【杉原周作/すぎはら・しゅうさく】水崎アンナの書いた小説の登場人物。送球部員。二年生ながら主将。送球部は伝統はあるが実績はない。雨上がりの夜殴打され気を失う。殴りたかった者は多くいそうなヤツ。
【須田山/すだやま】水崎アンナの書いた小説の登場人物。教頭っぽいベッコウ縁眼鏡をかけた龍ケ崎高校の教頭。
【須藤和也/すどう・かずや】同じクラスの男子。陸上部二年。
【青酸カリ】鮮度が大事。
【芹沢由希子/せりざわ・ゆきこ】鯉ケ窪学園の世界史教師。龍ヶ崎家に居候している。真知子の姪。美人でスタイルがいい。
【送球】ハンドボールのこと。
【祖師ヶ谷大蔵/そしがや・たいぞう】国分寺署の警部。そんな名前の駅があるらしい。『君に読ませたい~』の水崎アンナが書いた小説にも登場。
【第二文芸部】部長は水崎アンナ。作家としてプロデビューを目指す部活。部員は彼女だけ。
【高沢博也/たかざわ・ひろや】シバセンにお礼参りしたかもしれない男子生徒。
【高島/たかしま】体育祭のリレーで「僕」の前の走者。
【高橋雪乃/たかはし・ゆきの】気象観測部二年。以前大島とつきあっていた。
【滝口美穂/たきぐち・みほ】水崎アンナが書いた小説の登場人物。エックス山でナイフに刺されて倒れていた。「オギワラ・ユウジ」と口走った。飲食店勤務の二十五歳。
【武田義久/たけだ・よしひさ】テニス部三年。
【田所健二】保健室で殺されていた男。二十四歳。フリーカメラマン。実質的には盗撮魔。わが校の制服を着ていた。
【棚田祐介/たなだ・ゆうすけ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。文芸部部長。
【多摩川流司/たまがわ・りゅうじ】探偵部部長。三年生。鉄板のよく似合う男。記憶力はそれほどでもないが全校生徒の約半数の顔と名前を覚えている。要するに女子全員。先端恐怖症。変人揃いの鯉ヶ窪高校の中でもトップクラスの変人で野放しにすると何かしでかす可能性が高い。
【太郎松】保健室のそばにある首吊り自殺するのにちょうどよさそうな貧相な松。昔太郎さんが首を吊ったらしいが次郎さんだという説もあり。生徒会は太郎さんだと認定した。
【探偵部】鯉ヶ窪学園高等部にある部活動のひとつ。探偵として活動することを目的とするのであって探偵小説愛好者たちの憩いの場ではない。部員数不明。顧問なし、部室なし。後に石崎が顧問となる。鯉ヶ窪学園の名物、あるいは迷惑、粗大ゴミとも噂される。メンバーは部長が多摩川流司、副部長が霧ケ峰涼、平部員が八ツ橋京介、赤坂通、山下佳代子(放送部所属)。など。部員数は三人以上十三人以下と言われている。
【土屋一彦/つちや・かずひこ】一年生。
【土山博之/つちやま・ひろゆき】野球部三年。元キャプテン。朝、部員の誰よりも早くグラウドに来るのが自慢。名物男らしい。
【鶴間浩三】教頭。いつも残業してる。
【富永理絵/とみなが・りえ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。水泳部主将で三年生。後頭部を殴られ死亡。
【ドラセナ】石崎の馴染みで涼も行きつけの喫茶店。マスターはモカチーノを知らない。頼んだらだいたいのものは(必死で)つくってくれる。
【虎ノ穴高校】鯉ヶ窪学園のライバル校のひとつ。
【奈緒ちゃん】高林奈緒子。クラス委員。鞄の中に江戸川乱歩の『ニ銭銅貨』を忍ばせている渋い女子高生。探偵役。テニス部の村上先輩とつきあっている。
【長嶋】野球部のセンター。
【中園卓也/なかぞの・たくや】写真部二年。高橋雪乃にジトッとした愛情を抱いており、大島敦史にジメッとした嫌悪感を抱いている。と大島は言った。
【成島圭一/なるしま・けいいち】水崎アンナの書いた小説の登場人物。演劇部部長。長身、端正な顔で女子生徒の人気高し。
【西野エリカ】芸能クラスに通う俳優。
【西原恭子/にしはら・きょうこ】エックス山の畑のど真ん中で首を絞められて倒れていた女。池上冬子先生の学生時代の同級生。
【西原繁之/しげゆき】恭子の夫。
【西原昭二/しょうじ】恭子の父親。
【西原大輔/だいすけ】恭子の腹違いの弟。小学六年生。レッドソックスの帽子をかぶっていた。
【西原剛史/たけし】恭子の腹違いの弟。鯉ヶ窪学園一年。
【西本千里】「劇団・遊撃手」の看板女優。何者かに襲われた。
【根津広明/ねづ・ひろあき】バスケットボール部員部長。背が高く実力もあり、女子に人気もある。
【野口啓次郎/のぐち・けいじろう】野球部監督。選手としてはそこそこ活躍したらしい。
【野田栄子/のだ・えいこ】国語の教育実習生。美人。
【橋元省吾/はしもと・しょうご】龍ヶ崎賢三の甥で飛龍館高校における秘書。
【花井理沙/はない・りさ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校陸上部。市川雅人君の友人ではない。
【早川吉乃/はやかわ・よしの】水崎アンナが書いた小説の登場人物。演劇部。二年生。
【ハンズ】ここで買い物があるなら先生が授業放棄して自習になっても仕方がないと思える店。いろいろ売っているがハンズといえばパーティーグッズらしい。
【ピース亭国分寺店】伝統的店構えと頑固親父のこだわりが売り物のガラガラ空きのラーメン店。
【ビクター】龍ヶ崎家の愛犬。黒ラブ。
【兵藤賢太郎】赤坂の担任。すべての輪郭を定規で引いたような四角い顔。三十五歳独身。
【飛龍館高校】鯉とええ勝負の高校。ちょっと上。互いにあそこにだけは負けたくない。
【藤川美佐】芸能クラスに通う芸能人。人気アイドル。保健室で死体が発見されたのと前後して行方不明になった。
【藤瀬正一/ふじせ・しょういち】芸能カメラマン。猫が苦手。安藤タケルをパパラッチしようとしている。
【藤田】用務員。
【部室棟】別名「無法地帯」。
【不良の敬語】これほど教師を不快にするものはない。
【僕】水崎アンナの書いた小説を読まされる悲劇に見舞われた新入生。ボクっ娘だったあの人物かもしれない。
【星野真澄/ほしの・ますみ】映画部二年。隣のクラスの友人。
【堀内辰之助】用務員さん。スリルとサスペンスに満ちた夏の夜回りと冬の鍋が懐かしい。その用務員室は探偵部の部室代わり。
【本格もの】定義は曖昧な感じ。要するに探偵が出て、謎が論理によって解ければよし。ただし、論理は必ずしも正しくなくても探偵(役)が(一見)筋道を立てて謎を解いたという様子が見えさえすればよし。
【本多和彦】数学教師。熱血漢。学生の頃体操に打ち込んでいたという均整のとれた肉体。かつて学校に入り込んだ盗撮犯に島村祐介とともに暴行を働いたことがある。
【正木俊彦/まさき・としひこ】水崎アンナが書いた小説の登場人物。滝口美穂の知人。金融機関勤務。鯉ヶ窪学園卒業生。
【増井浩太郎/ますい・こうたろう】水崎アンナの書いた小説の登場人物。化学教師。演劇部顧問。
【増村】映画部一年。
【松本弘江/まつもと・ひろえ】門倉家の家政婦。
【水崎アンナ】「第二文芸部」部長。三年。
【水咲アンナ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。「第二文芸部」部長。探偵役。
【ミステリ研究会】正式には鯉ヶ窪学園ミステリ研究会、通称鯉ミス。ミステリの創作と評論に明け暮れている部活動。
【水原真由美/みずはら・まゆみ】劇団員。安藤タケルとは高校の同級生。
【溝口直樹/みぞぐち・なおき】水崎アンナの書いた小説の登場人物。小柄で童顔、声も甲高くて女性的。写真部一年。
【密室】多摩川の持論では、密室を作った犯人の行動による分類というものが有効ではないかと思われ、最初に死体を発見した者、最初にドアを開けた者、最初に死体に近寄った者、これは密室だと宣言した者が犯人だ。そうだ。また密室自体あまりリアルではないものなのでもし現実に密室が登場したらそれを解くためには奇想天外、不謹慎かつ突拍子もない方法を思いつく必要があるらしい。…本来「密室」が解けても犯人がわかるわけではないと思うが「本格もの」においてはほとんど同義となっている。実際には(密室があったとしても)そこに密室があるのならなんらかの方法でできるのだろうから特に解く必要はなく犯人が誰かさえ(論理的に)わかればよいはずやしわかるはず。
【箕輪雅彦/みのわ・まさひこ】水崎アンナの書いた小説中の国語教師。
【宮下綾乃/みやした・あやの】クラスメートで陸上部員。黒髪ロングに驚くほど長い脚。
【宮田】八時半に用事があった。
【モカチーノ】複雑なコーヒー。
【本山薫/もとやま・かおる】テニス部一年女子。近藤美紗に百合的愛情を抱いている。
【森伸二/もり・しんじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。龍ケ崎高校帰宅部。市川雅人君の友人ではない。
【森野美沙/もりの・みさ】美術部部長。黒髪ロングに長身で手足長くクールな瞳にキラキラの星。
【八木広明/やぎ・ひろあき】化学の教育実習生。
【野球部】弱い。でも部室も専用グラウンドも持っている。どこぞの探偵部とは大違いだ。
【安岡雄二/やすおか・ゆうじ】水崎アンナの書いた小説の登場人物。カメラを持って学校に忍び込んだ三十三歳の小太り男。居酒屋のアルバイト。
【八ツ橋京介/やつはし・きょうすけ】探偵部のNo.2。副部長は霧ケ峰涼だが。関西弁キャラ。
【山浦和也/やまうら・かずや】隣のクラスの生徒会役員。
【山下佳代子】放送部所属の探偵部員。かわいい声にファン多し? 好きな捕手は古田。
【ユキ姐】不良たちが怯える何者からしい。
【吉野礼子】龍ヶ崎家の家政婦さんの若い方。スポーツ選手を思わせる体格。
【陸上部】レベルが低い。
【龍ヶ崎賢三】飛龍館高校理事長一家。桜井あずさとは家族ぐるみのつきあい。
【龍ヶ崎真知子】賢三の妻。車椅子生活。
【龍ケ崎高校】水崎アンナの書いた小説に出てくる高校。鯉ヶ窪学園の永遠のライバル。リアルでは鯨山高校がそれに位置していたかと。
【脇坂栄治/わきさか・えいじ】飛龍館高校野球部監督。就任五年。お腹の出た中年男。最近とみに注意力が散漫になってきた。
Posted by ブクログ
鯉ヶ窪学園探偵部シリーズの第二弾。
ミスリードにすっかりハマり、終盤の怒涛のネタ明かしはなかなか面白かったです!
ただいかんせん野球のことを全く知らないもので、イマイチ上手くイメージができない部分もありました。。
野球好きならもっと楽しめたと思います。
Posted by ブクログ
騙されたか騙されていないかで言えば騙されたし、面白いか面白くないかで言えばつまらくはないのだけれども、だからと言って何?というキーワードがやはり残ってしまう。
だってさ、犯人の意味がさっぱりわからない。第一の殺人は、ま、理解できなくもないけど、第二と第三の殺人がちょっと無理矢理すぎっていうか、こじつけすぎとしか言いようがない。
キャラクター小説としては楽しめるのだけれども、ミステリーとしてみた場合、ちょっとそんなイメージかなぁ。
Posted by ブクログ
鯉ケ窪学園第二弾。
章タイトル通り、野球をテーマに殺人事件が起こる。
ミステリとしては想像通りのトリックというか、可能性の一つのトリックとは思ったが、それとは別にまさかの落とし穴があって、そんな引掛けがあるとはまったく思ってもいなかった。東川作品はおもしろさの上に繰り返しもあるからか、謎解きを真剣にいつもしていない私でも「ちょっと解いてみようかな?」という気持ちにさせてくれる。敢えなくまさかの落とし穴を前に完敗したが、どんよりした気分がない分、謎解きを考えるのもおもしろいと思える。
ただ一つ気になるのはキャラクター重なり具合。探偵部はアクが強すぎるからか定着はしたのだが、そのほかの登場人物がなんとなく東川作品によく居る人物に見えて来てしまう。生徒会長の桜井さんで特にそう思えてしまった。シリーズを重ねる毎にもっと芯が強くなっていくのかなぁと期待。
Posted by ブクログ
野球をテーマとした殺人事件。「探偵部」の3人が事件解決を目指すのですが、最後の最後で言葉の綾に騙されていたことに気づかされます。。。
会話とかもノリがいいので、読みやすかったかな(^-^)
Posted by ブクログ
「仕方がないわね」結局、桜井さんが最終的な決定を下した。
「土山君、監督はあなたがやりなさい。 小さい器でも孔の開いたバケツよりはマシでしょうから」
「ええッ、本気かよー」と、小さい器が嘆いた。
「なんだ、面白くねえ」と、孔の開いたバケツが呟いた。
今回のトリックも まさかまさかな展開で回転していきます。
地面をも覆す大どんでん返しで
探偵もまさかのあの人がっ!
東川さんの書く主人公はいつも
客観的な視点で
おもしろさを余すところなく伝えています。
2011
Posted by ブクログ
探偵部の3人が通う高校の野球部のグラウンドからベース4つが盗まれるという奇妙な事件から始まり、この野球部の監督が殺害されてしまいます。さらに野球がからんだ連続殺人へ。。。
野球のこともっと知ってたら面白かったのかな?
でも最後まで読んだーよー。
Posted by ブクログ
相変わらず軽いノリで、、サクサク読めましたね。
内容はあんまり残ってないけど、、(^_^;)
「放課後はミステリーとともに」は結構面白かったんだけどな。
部長が行き過ぎちゃてるな。
Posted by ブクログ
高校生が主人公のライトミステリ。
文章とトリックは良かった。
語り手が探偵かワトスン役かと思ったらリアルに平凡な高校生で少し拍子抜け。
会話はテンポがよくて読みやすかった。
Posted by 読むコレ
祝!「謎解きはディナーのあとで」2011年度本屋大賞受賞!
以前からのファンは嬉しさよりも、まさかここまでブレイク
するとは!?という驚きの方が大きいですよねw。そんな
ブレイクしかけの最中にコソーリと再発されたこのノベルス。
堂々とオビに便乗増刷!て書いてあるw。これぞ便乗の王道w。
「学ばない探偵〜」の続編にあたる鯉ケ窪学園探偵部の3馬鹿さんが
事件を掻き回すヤツですね。作者の好きな野球に思いっきり寄った
作品ですが変なところが本格で...らしくてニヤり。この3馬鹿シリーズ
は長編なのでミステリ的には事件は大袈裟になっていて、野球に
見立てた連続殺人事件に発展します。
が、...トリックや真相はかなり分かり易くて、最初の事件の
時点でなんとなくもうトリックは分かってしまいますw。
それもまた...良しなんですけどね。ある意味安定した
東川クオリティ作品です。
Posted by ブクログ
軽い。中身も語り口(文体)も。
ミステリーと言えばミステリーなのだけれども、少し強引な部分も無きにしも非ず。トリックそのものは大したものではなかった、とこれは読み手がどうとるかの問題なので"なるほど"と思う人もいるかも知れないので、たまたま読んでいて予想がついたかどうかの問題。
探偵部3人のスラップスティックとしても充分楽しめる。
ライトな感じの読み物としてはいいと思う。
Posted by ブクログ
短いけどネタばれがパナイんで未読者は読まないでください。
まあ、面白かった。
野球に見立てられた3つの殺人が行われた。
刺殺、補殺、併殺・・・?
ちょっと前置きがだらだらだったけど十分楽しめる1冊。
Posted by ブクログ
鯉ヶ窪学園シリーズ。
漫才探偵三人組がまたしても事件に巻き込まれます。
野球の見立殺人が起き、日頃の怪しげな態度から
なぜか容疑者になる三人。
はたして、無実は証明できるのか??
続編をどんどん出してほしいぐらい、面白いです。
Posted by ブクログ
この人の本を何冊か読みまして・・・
この作家の作風で感想を云えば
推理やトリック自体に面白みや新鮮さは全くない。むしろありふれた内容だけど
キャラクターは面白いね。
愛すべきキャラクターである(主人公たちの事ね)
なので「ミステリー」と言う部分でなく「登場人物」で読めば大変面白いと思う。
登場人物・・・今回は男子高校生の「三馬鹿トリオ」ですが。
この子たちのやり取りはクスクス笑えるものでした。
なのでこの作者で見る所はトリック云々ではなくキャラなんだな。と言う事を踏まえまして
で今回の『殺意は必ず三度ある』の感想ですが・・・
正直、野球が解らないんじゃ解りにくいんじゃないか?思うのですが
キャラは面白い子達何ですが
肝心の『見立て殺人』の説明やトリック解説の時何か・・・
野球を前面に押した話だったので(でもこの作者。野球好きなんだろうな)
そこそこ野球が(特にプロ野球)解れば学校名や何かでも笑えます。
その内「兎」なんとか高校なんてのも出るのでしょうか?
実名では出てましたけどね(笑)
Posted by ブクログ
探偵部第二弾。相変わらずの三人組が事件をつつき回します。部長が相変わらずいい味出してます。顧問のファンなので出番が無くて残念。
今回は徹頭徹尾野球ネタ。途中にいろいろ図が入っているので、先のページをパラパラめくってはいけないw
Posted by ブクログ
探偵部第2弾。私自身がだらだら読んだせいか、全体的にだらだら~な感じ。
私的には好きだった顧問が出て無くて残念!最後に部長が自分たちの立ち位置についていっていたけど、そのとおり!!まぁ、そこが良いところなんですが。
Posted by ブクログ
相変わらずの探偵部でいいことです。鉄板奉行が少なくて軽くショックなのは内緒。トリックは面倒くせぇっていう印象が強くて・・・ でも見立て云々は面白かったと思う。探偵役なのに探偵役じゃないとこがいいよね。部長好きだー!
Posted by ブクログ
鯉ケ窪学園探偵部。
パッとしない3人組。
この三人にある依頼が舞い込む。
学園のグラウンドからベースが盗まったから、犯人を見つけてくれ。
しかし、謎は解けない。
後日、野球部とライバル校との練習試合終了とともに、事件が起きた。
探偵部三人が首を突っ込み、見事な肩すかしな推理合戦。
一体誰が、この謎を解くのだ。